野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

服部桜の背中

梅雨が明けて、夏が来た。京都はクマゼミが鳴いている。気温がじわじわと上がっている。今朝の「四股1000」では、序ノ口の取組を見ながら四股を踏み、服部桜の相撲に歓声があがった。服部桜とは、大相撲に入門して5年間、序ノ口から一切出世することがなく、…

集ない人々のための新曲について

4月末に始まった「四股1000」は、3ヶ月継続して、いよいよ4ヶ月目に入る。最初は、ただ四股を踏むだけで、1000回カウントするだけだったのが、100回カウントの仕方が多様化して、歌ったり、楽器をしたり、朗読したりする。ぼくは、いつの頃からか、相撲に関…

リモートでない共演での本番、初体験

朝、「四股1000」で、2016年のJACSHAフォーラムのテープ起こしを音読した。JACSHAは3人の作曲家に留まるのでなく、多くの人を巻き込むプロジェクトとして、JACSHAという現象になっていくといいのでは、という話があった。JACSHAという現象になっていくように…

バッハ没後270年

今朝の「四股1000」では、ぼくは、2016年12月6日のJACSHAフォーラムを音読した。相撲聞芸術大学の構想が語られて、今更ながら、この「四股1000」が実は相撲聞芸術大学になっているのでは、という話になる。竹澤悦子さんが箏を弾いてくれて、それを聴きながら…

重曹はすごい

城崎や淡路島と移動の多い週末だった。洗濯したり、家の掃除をしたり、クリーニングを回収したり、いろいろ家事の1日。家が綺麗になると、創作に向かっていける。重曹でお風呂の水カビと戦う。重曹だけで、こんなに汚れが落ちるのだなぁ、と改めて重曹を見…

瓦の音楽

日帰りで淡路島に行く。「瓦の音楽」は、2013年に音楽家のやぶくみこさん、NPO法人淡路島アートセンターと始めた。2013年は淡路島をリサーチする中、瓦産業に興味を持ち、瓦を楽器とする「瓦の音楽」を立ち上げ、2014年には、広島市現代美術館で瓦400枚ほど…

宿題とあそび

四股を1000回踏む「四股1000」を毎日やっていると書いているが、やっちゃんは「佐川流の四股を1000回踏んでいるけど、普通の四股と違って小さく踏むから、それほどハードじゃない」というようなことを言っていると聞く。なるほど、今まで誤解のある表現をし…

Nadegata Instant Partyと野村誠の名づけられない「作品づくり」

城崎国際アートセンターでの2泊3日を終えて、JACSHA制作の里村さんと竹野の町のリサーチ散策して後、京都に戻る。それにしても、城崎もそうだが、竹野の海水浴場やキャンプ場など、観光客がいっぱい来ていて、新型コロナウイルス禍の4連休に、東京や大阪や…

JACSHA「すもう✖︎おんがく」半分遠隔ワークショップ初演

豊岡アート縁日で、JACSHA「すもう✖︎おんがく」ワークショップを開催。11:00-11:15, 11:30-11:45, 12:00-12:15の3回。 このワークショップは、ZOOMを使って、茨城県坂東市から鶴見幸代、樅山智子の二人の作曲家がモニターに登場し、野村誠は現地の舞台上に…

JACSHAの半分遠隔ワークショップ

今朝の「四股1000」で、2017年の行司の木村朝之助さん(高砂部屋)とのトークの音読が終わる。新型コロナウイルスの影響で、オンラインで毎日四股を1000回踏むようになったが、その影響で、2016年の一ノ矢さんとのトーク、2017年の木村朝之助さんとのトーク…

「世界をしずめる 踏歌 戸島美喜夫へ」を完成

暑くて目が覚める京都になってきた。まもなくクマゼミがシャンシャンうるさい夏が来るのだろう。安眠をどう確保するか、心配だ。今朝の「四股1000」では、初めてエアコンを入れた。さすがにエアコンなしで四股を1000回も踏むと、暑さでやられるかもしれない…

でんでん太鼓でピアノを弾く

ひたすら作曲。「世界をしずめる 踏歌 戸島美喜夫へ」という曲を書いている。90%ほどできてきている。山本亜美さん委嘱で、25絃箏のために書いている。作曲家の戸島美喜夫さんは、今年の2月に旅立たれた。今から35年前、高校1年生の時に、戸島先生に出会…

相撲の曲と隅田川の歌

一ノ矢さん(高砂部屋マネージャー)が、雑誌の連載で、新作地歌「初代高砂浦五郎」のことを書いてくださることになり、原稿が届く。創作にいたる経緯や、実際に野村とのやりとりなども含めて書いてくださっていて、光栄だ。今日から大相撲が開催。abema TV…

四股→反閇→禹歩→門限ズ&ボーイズ→ACD

「四股1000」で大澤寅夫くんが音読してくれた本の中に反閇の足の進め方の話が出る。反閇=禹歩。禹歩には、大地を踏んで霊を鎮める意味もあるが、足の不自由な人という意味もある。 禹歩=反閇=障害のある歩き=大地を鎮める方法 愛知県北設楽郡に伝わる花…

オベロベロ

相変わらず、四股を1000回踏む午前。 ツイッターオペラ Set Opera Freeのために作曲した「I am Jacsha. You are Bacsha.」は、バリトン歌手のRob Gildonによって見事にツイッター初演されて、動画が1日のうちに600回も再生されている。一斉に公開された28曲…

ツイッターで新作オペラ公開

ついに、ロブ・ギルドンがツイッターに野村の新曲「I am Jacsha. You are Bacsha.」をアップロードした。 https://twitter.com/MakotoNomura4 この2分の曲をスタートとして、その続きを別の作曲家が作って、数珠つなぎになっていくプロジェクト。続きは誰で…

3ヶ月半ぶりに電車に乗る

イギリスのバリトン歌手Rob Gildonは、野村誠作曲の「I am Jacsha. You are Bacsha.」を再度収録してくれて、今回は今までよりもテンポよく2分10秒の動画が届く。これだとツイッターにアップロードできそうだ。いよいよ、ツイッターオペラSet Opera Freeの第…

Rob Gildonより動画届くも投稿おあずけ

昨夜、イギリスのバリトン歌手のRob Gildonから、野村誠作曲のアリア「I am Jacsha. You are Bacsha.」の動画が届く。いよいよツイッターで公開すると言う。言葉も聞き取りやすくなり、熱演で素晴らしい。オペラ歌手というのは、こんな意味不明な曲でも、身…

「ウマとの音楽」から15年

アコーディオニストの大田智美さんが、野村誠作曲の「ウマとの音楽」(2005)を世界初演した14年前の動画をYouTubeで公開した。昔の映像で固定カメラの粗い映像なのだが、貴重な世界初演の動画。そして、演奏がめちゃくちゃいいので、ぜひ、聴いてみてください…

オンライン作曲ワークショップ「北斎&七夕」

「すみゆめの七夕」の企画で、本日は、オンライン作曲ワークショップを開催。 第1回が「北斎の描いた楽器から想像する」で、第2回が「七夕の星空の音楽をつくる」。どちらも参加者から積極的に意見がでて、面白い音楽のアイディアが湧き出てきた。 北斎の描…

オンラインのための「帰ってきた千住の1010人」

アーティスト・クロストーク《オンライン》#01 ひょうたんから駒が出るようなはなし ーまち、人を動かす、名づけられない「作品づくり」について というオンラインイベントに出演することになった。トーク出演は、野村とアーティストコレクティヴのNadegata …

竹川半首

宣伝!明後日と来週の日曜日に開催! ■「すみゆめの七夕」オンライン作曲ワークショップ with 野村誠 ZOOMを用いて参加者みんなで新たな楽曲をつくりましょう。 音符がわからなくても、楽器が弾けなくても大丈夫。身近なところに潜む音を引き出せるかも。 で…

踏歌と源氏物語

「四股1000」73日目。鶴見さんが沖縄民謡の「屋嘉節」を歌ってくれたが、太平洋戦争についての歌。メシアンの「時の終わりのための四重奏曲」だけでなく「屋嘉節」も捕虜収容所で作曲されたものだ。ぼくは、相変わらず行司の木村朝之助さんとのトークを音読…

心の中で歌う

今朝の「四股1000」で、コントラバス奏者の四戸さんが「ワニのオーケストラ入門」の指揮者の項目を音読してくれた。感想戦で指揮者の話でも盛り上がった。 今週は、作曲。現在のテーマは、熱田神宮の「踏歌神事」。疫病や邪気を祓うための神事を思う中、四股…

相撲づくしの七夕

京都は、かなり土砂降り。梅雨、真っ只中。七夕。本来、相撲節会は七夕に開催されていて、野見宿禰と当麻蹴速の相撲も7月7日だ。ということで、本日も相撲づくし。久しぶりの「四股1000」。鶴見幸代が昨日亡くなったモリコーネの追悼で、「続夕陽のガンマ…

ズレズレための新曲

今月は、月曜日は四股は休み。しかし、昨日も踏んでいないので、毎日四股を1000回踏むことに慣れた体が欲するので、里村さんと自主四股を踏む。 web版こどもアートサーカス2020の打ち合わせ。今日は、音楽家とアニメーション作家の古国府薫さんも交えての打…

世界をしずめる 踏歌 戸島美喜夫へ

フィリピンのキュレーター Dayang Yraolaのパンデミックの統計と作曲に関するプロジェクトに参加する。詳細がウェブサイトに公開された。詳細は、こちら compositenoisesSERIES: numbers 昨日から、Aga Serugo-Lugoの発案のツイッターオペラSet Opera Freeの…

メメットの石の音楽/2分の25曲のオペラ

「四股1000」の後、竹澤悦子さんと打ち合わせ。新作地歌《相撲もの》「初代高砂浦五郎」の作曲が終わったので、これからは竹澤さんが演奏を練り上げる。本日は、語りの台詞を検討。一ノ矢さんの原作テキストを最大限に活かしつつ、細かい言い回しをリライト…

本の間にメッセージを投げる

今朝の「四股1000」。あかねさんがサティの「ソクラテス」を歌い、つるみんが琉球「六段」の二段を三線で弾き、悦ちゃんが藤枝さんの「般若心経」を歌うなど、いろいろな音楽も登場。砂連尾さんの片目をつぶったり両目をつぶっての四股の提案も面白かった。…

親友メメットのために「GDP」作曲/収録

今朝の「四股1000」では、グレゴリオ聖歌のDies Iraeを聞くことができたり、サティのヴェクサシオンが聞けたり、「説経節」の伊藤比呂美現代語訳が聞けたり、オリジナルの狂歌が聞けたり、、、、。ぼくは本日も、行司の木村朝之助さんとの対談を音読。力士は…