野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

作曲三昧の2020年でした

2020年、大晦日。2021年1月7日のコンサートに向けて、リハーサル。メシアン特集のコンサートなので、カラフルなシャツを何着か購入し、次々に届く。どれを着るのかな。 丸一日かけて大掃除と買い物などで過ごす。根引き松というのが、京都の正月飾りみたい…

日羅印尼中の知音

「世界のしょうない音楽祭2021」に向けて、作曲中。尺八+クラリネット+ピアノ+ガムラン+シタール+箏+三味線+ヴァイオリン+ヴィオラ+ヴィオラ・ダ・ガンバ+様々な楽器という編成。1月17日に無観客の世界初演を収録し、動画編集後に配信の予定。こ…

5つの音楽をミックスする/ジモン・ルンメル

「世界のしょうない音楽祭2021」に向けての新曲を作曲中。本日は、バリ音楽から中国音楽になるあたりを作曲し、さらに、日本ールーマニアーインドーインドネシアー中国が目まぐるしく入れ替わり、混沌となっていくところまで書いた。日本、ルーマニア、イン…

一ノ矢/安野太郎/Alexis Porfiriadis

本日は、一ノ矢さんの誕生日で、一ノ矢さんが還暦を迎える記念すべき日。JACSHAにとって師匠ともいうべき存在の一ノ矢さんとの出会いは、本当に大きな出来事。本屋で「大相撲中継」を購入。一ノ矢さんのインタビュー記事が載っている。インタビューの中で、…

ダムタイプ/ホセマセダ/タナカンダ

ダムタイプの新作動画が今だけ無料配信ということで視聴する。90年に「pH」を京都で見てから30年、95年に「S/N」をブリュッセルで見てから25年の月日が経つ。2020年のダムタイプは、90年代を懐かしく思い出す時間でもあり、25年の月日が経っても、砂山典子さ…

インドの鹿がノリノリに踊る架空の映画音楽

2021年1月17日(あ、阪神・淡路大震災から26年!)に収録してオンライン配信される予定の「世界のしょうない音楽祭2021」に向けて作曲中。本日は、インドの鹿を呼び寄せるラーガによるシーンを作曲。ワークショップの参加者たちの発表が、色々な物語を持って…

弓から弓へ/ルーマニア/ルドゥストナリス

ついにクリスマス。昨年12月24日にポーランドより帰国して以来、一度も外国に行っていないので、丸一年、日本を出ていないことになる。次、国外に行くのは、いつになるだろうか?このブログを付け始めて以降、日本国内に連続で長期いた最長記録は、2005年10…

オリヴィエ・メシアンの教室 作曲家は何を教え、弟子たちは何を学んだのか

ジャン・ボワヴァン著(平野貴俊訳)「オリヴィエ・メシアンの教室 作曲家は何を教え、弟子たちは何を学んだのか」(アルテスパブリッシング)を、読了。ちょうど、1月にメシアンを演奏するし、翻訳が出たから購入したが、読み進めると面白く、一気に読んで…

リモートでトッピングした

愛知大学メディア芸術専攻の授業。本年度、リモートで何度か、対面で何度かゲスト講師をさせていただいており、本日はリモートで講師をした。クロスジャンルバンドの『門限ズ』で関わったので、愛知大学教員の吉野さつきさん、上田謙太郎さんに加えて、俳優…

中国音楽を満喫

九州大学ソーシャルアートラボの企画で行った対談の原稿の校正作業をする。武田力さん(俳優・伝統芸能アーカイバー)との対談。伝統芸能の保存や継承とアートや創作のことをめぐる対話。今年は、コロナで様々なフィールドワークを行う機会が激減したように…

Hugh Nankivellのクリスマス

本日は冬至。体調がすぐれず、一日ゴロゴロ横になる日だった。こういう日もある。 Hugh Nankivellと彼の友人たちによるSufjan Stevensのクリスマス音楽をアレンジして演奏するオンラインイベントの動画アーカイブが残っている(Sufjan Songs for Christmas 20…

Pete Moserとの対話と原稿執筆

四股を踏んで、ピアノを練習する日常が戻ってきた。 今日は、APCMN(=Asia Pacific Community Music Network)のための原稿執筆。Pete Moserは、40分で書いた原稿を送ってきたが、こちらは40分では書けないな。先月のAPCMNでのピートと野村の対談の動画も改め…

脱音楽か超音楽か、世界だじゃれ音Line音楽祭Day3

ほっとしたし、手応えをつかんだ1日だった。今日は、「世界だじゃれ音Line音楽祭Day3」で、Day1の10時間10分イベントが、カーテン、ヌイグルミ、石、掃除機、ヌードル、レギオン、本など、リモートでも成立すると考えられる大人数のアンサンブルを試みた。D…

佐久間、メシアン、ショスタコーヴィッチ

今日は佐久間新さんの誕生日らしい。ベートーヴェンの誕生日の直後に、佐久間さんが生まれた。12月は誕生日のオンパレードだ。 明日は、「世界だじゃれ音Line音楽祭 day3」「世界だじゃれ音Line音楽祭 Day3」開催!(令和2年12月19日) | アートアクセスあだ…

商店街の洞窟探索/新しい音楽の生まれるところ

朝から寒いなと思ったら、外に雪が積もっていた。布団から出たくなくなる季節がやってきた。今朝は、すごい雪の十和田とリモートで繋がる時間で、十和田はやっぱり雪国だった。十和田市現代美術館の企画で、本来は問題行動トリオで公演をしに行く予定だった…

バリバリ音楽入門

本日は、午前中、四股1000(四股1000 – 日本相撲聞芸術作曲家協議会 / JACSHA)のホスト役。体調を崩していたが、一昨日13時間眠ったのが良かったのか、復活してきた。 お昼。日本センチュリー交響楽団&豊中市文化芸術センターの柿塚さんと打ち合わせ。来年…

アルコール依存症と助成金依存症

元力士の一ノ矢さんが、城崎国際アートセンターの依頼で書いた下さった原稿「オペラ双葉山〜竹野からの船出」が一ノ矢さんよりメールで送られてきて、あまりに素晴らしすぎる文章に感激する。4年前の「さいたまトリエンナーレ2016」で相撲聞芸術を掘り下げ…

分かりにくいからこそ面白い

午前中、アイヌ音楽のCDを聞いたり、里村さんの北海道でのアイヌ関連の博物館などを訪ねた報告を聞いたり、本を見たりしながら、トンコリ風に調弦した箏を弾いたり、ムックリで音を出したりという時間。Memu Earth Labでの2週間のレジデンスが終わったが、…

愛に満ちた音楽家/DVがなくなる日のために

1月7日のコンサート(中川賢一・野村誠 ピアノ・コンサート「愛と知のメシアン!!」 | 自主事業 | 愛知県芸術劇場)で当日配布するパンフレットの校正をしているのだが、中川賢一さんの書いた文章が、本当に愛に溢れていて感動する。 「愛を持って」と楽…

頭の体操と目の体操と、、、、

25年前からの友人ジョン・リチャーズとのオンラインワークショップ(「世界だじゃれ音Line音楽祭 Day3」開催!(令和2年12月19日) | アートアクセスあだち 音まち千住の縁)まで、1週間。20代の時に出会って、今、ぼくたちは50代になって、そして、イギリ…

ピアノ/四股/弓

久しぶりの京都ライフ。注文していた本が届いている。『umbrella uprising. A VISUAL DOCUMENT OF THE 2019 HONG KONG DOCUMENTS』は、2019年の香港の抗議行動のビジュアルドキュメント。写真、ポスター、イラストなどなど。ニュースで伝わってこない様々な…

Memu Earth Labレジデンス15日目

北海道のMemu Earth Labでのレジデンスも今日で終わり。片付けをして、芽武を出発。また、この地に来て、いろいろやりたいなぁ。とりあえず、今回の体験を京都に戻ってからも自分の中で熟成させて、その意味を考えていきたい。 帯広空港から羽田に飛び、16時…

Memu Earth Labレジデンス14日目

Memu Earth Labでのレジデンスも14日目。いよいよ明日で終了なので、大詰め。 午前は満潮なので、満潮時の歴舟川河口を見に行く。これは文章では到底伝えることのできない迫力とライブで、前回よりも激しく、海が川に攻め込んでいて、川の水位もあがっていて…

Memu Earth Labレジデンス13日目

Memu Earth Labでのレジデンスも13日目。本日は、ホロカヤントーの浜辺に打ち上げられている石を拾い集めて、一本の線に並べてみた。これが満潮の時に流されて、どのような模様を作るのか?どのような楽譜を作るのか、という実験。波に作曲してもらおうとい…

Memu Earth Labレジデンス12日目/レコーディング、ラジオ、世界のしょうない

Memu Earth Labレジデンス12日目。午前中、ホロカヤントー(という沼)でのレコーディング。氷の張った沼の中央にドローンを使ってマイクを設置し、氷の上に石を投げて、氷の上を滑る音を録音する。海岸で石を拾い集めて後、野村、里村、森下、ニック、ジェ…

Memu Earth Labレジデンス11日目/氷の楽+ウポポ+火の楽+木の楽+建築楽

北海道の十勝の大樹町の芽武にあるMemu Earth Labでのレジデンス11日目。進藤さんの2泊3日の滞在が終わり進藤さんを見送って後、オイカマナイトーでレコーディング。2日前に聞いた謎の獣の声。あれは犬だったのか、クマだったのか?今日もその音がした。正…

Memu Earth Labレジデンス10日目/アイヌのウポポ

Memu Earth Labでのレジデンス10日目。里村さん(アートコーディネーター)、進藤さん(美術家)と朝食後、帯広空港へ。9時半、Nick Luscombe(音楽キュレーター)、James Greer(フィールドレコーディング)、千葉伸彦さん(アイヌ音楽研究者)、森下有さ…

Memu Earth Lab9日目

Memu Earth Lab9日目。10月に初演された野村誠作曲《世界をしずめる 踏歌 戸島美喜夫へ》の山本亜美さんの初演の動画が送られてきて、動画で初演を体験。二十五絃の音色。イギリスのEmma Weltonとのトークが編集されてきた。こちらも聞いて確認。 里村真理…

Memu Earth Labレジデンス8日目/十勝川/図書館/問題行動マガジン

北海道の十勝地方の大樹町の芽武にあるMemu Earth Labでのレジデンス8日目。15日の滞在の折り返し地点まできた。浜辺での流木を演奏していくうちに、流木を運んで来る川を知りたくなり、歴舟川を上流から下流まで観察したところ、河口があまりにも狭く、海…

Memu Earth Labレジデンス7日目/歴舟川の河口

北海道のMemu Earth Labでのレジデンス7日目。流木への関心から歴舟川への関心へと移行。里村さんがアイヌ語辞典を調べたり、松浦武四郎(1818-1888)のことを調べたりしている。松浦武四郎は、北海道という名前を命名した人物でもあり、北海道を調査し、アイ…