野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

合唱の思考 柴田南雄論の試み

永原恵三『合唱の思考 柴田南雄論の試み』(春秋社)読了。宇土ブックオフに入った時、自分が読みたい本はないだろうと、ぼくは舐めていた。しかし、そこに、この本があり、郊外のブックオフに、柴田南雄に関する本がある熊本の文化度の高さに感激して購入。《追分節考》などのシアターピースで知られる作曲家のアプローチに、インドネシアのSutantoのことを思い出す。柴田南雄の音楽を通して、《千住の1010人》について色々考える機会をもらえた。

 

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空間的な音楽は、なかなか動画では体感しきれないけど、この曲の演奏動画も複数ネットに公開されている。よく考えると、この曲は団扇を指揮に使う作品である。ぼくが《帰ってきた千住の1010人》(2020)で、ファンファーレとして、ファとレが書いてある団扇を考えて、そのために巨大な団扇を準備した。その団扇は、《タリック・タンバン》(2023)の世界初演の時に使った。こんなところで柴田南雄と繋がれたのは嬉しい。

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