野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

世界をしずめる 踏歌 戸島美喜夫へ

フィリピンのキュレーター Dayang Yraolaのパンデミックの統計と作曲に関するプロジェクトに参加する。詳細がウェブサイトに公開された。詳細は、こちら

 

compositenoisesSERIES: numbers

 

昨日から、Aga Serugo-Lugoの発案のツイッターオペラSet Opera Freeの2分のオペラを次々と見ていたが、同じ日にシュトックハウゼンの長大なオペラ「光」の中の「水曜日」の動画が公開されていた。ツイッターのための2分の小品を見続けた後に、次はこれを見るのか!有名なヘリコプター弦楽四重奏も出てくるし、ラクダのシーンもあるし、黄色い脚立の上でフェイスペイントした歌手たちが歌ってたり、いろいろ面白い演出がある。

 

4th July 2020 available only until 5pm. SUNDAY 5th STREAM here https://vimeo.com/435367416 on Vimeo

 

25弦箏のための新曲のタイトルを考えていた。色々考えて、

 

世界をしずめる 踏歌 戸島美喜夫へ

 

 

を新曲のタイトルにした。

 

十和田市現代美術館での「Interplay」展に、問題行動トリオのパフォーマンスをする。当初の予定では、1回目の公演は6月末だったが、パンデミックで延期になっている。せっかくなので、遠隔からリモートで十和田をリサーチ中。今日は、美術館の周辺の木を触ってみる。美術館の鷲田さん、中川さん、見留さん、問題行動トリオ制作の里村さん、ダンサーの砂連尾さん、佐久間さんとの実験。ダンサーにとって、パンデミック禍で接触できないことは、大事件だが、接触できないことが生み出す接触欲や、カメラやZOOMや他者を通した拡張された身体をどう獲得するかが、今日のテーマ。ダンサーたちは、木に額を擦り付けたいが、それを十和田にいる中川さんが代役をする。触った感触を言葉にする。画面越しに様子から想像する。ぼくは、パソコンの画面を見ながら楽器を奏でることで、遠い十和田の空気と触れようとしてみたが、なんだか画面の様子に音楽をつけている感じにとどまったような気もした。ぼくが演奏している音を、中川さんのスマホを木に擦り付けて、木に伝えるくらいすればよかったのかも、と今は思う。街中で、木に額をすり寄せたり、道路を手で触ったりするところから、ダンスになっていく様子を見るのは面白かった。

 

問題行動マガジン – mondaikodo magazine

 

その後は、昨日のオンラインコンサートなどで、どっと疲れが出て、横になって休んだ。本格的な夏がやってくる前に、体調を大きく崩さないようにしていきたい。