野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

でんでん太鼓でピアノを弾く

ひたすら作曲。「世界をしずめる 踏歌 戸島美喜夫へ」という曲を書いている。90%ほどできてきている。山本亜美さん委嘱で、25絃箏のために書いている。作曲家の戸島美喜夫さんは、今年の2月に旅立たれた。今から35年前、高校1年生の時に、戸島先生に出会わなかったら、今ぼくは作曲していなかったかもしれない。亡き戸島先生に音楽を届けるつもりで書いている。熱田神宮の踏歌神事をベースに作曲したが、今日はそこに奥三河花祭りの歌声を少しトッピングした。

 

一応完成というところで、この作品のドラマトゥルクをお願いした里村真理さんと打ち合わせ。楽曲をつくる上での踏歌のリサーチや考え方の整理など、里村さんと一緒につくってくる作業だったが大詰め。曲をピアノで弾いて聞かせると、祈りの歌として浮遊する感覚、天へのベクトルと、大地を踏みしめる下へのベクトルと、どちらにフォーカスするかという質問が呈された。実際の踏歌神事には、それほど踏みしめる動きがないし、祈りの意識が強かった。しかし、やはり踏歌と言うのだ、大地を踏みしめる力強さはあってもいいのではないか、と思った。先ほどは、箏の糸をやさしく響かせるイメージでピアノを弾いたが、今度は箏の強く張った絃を爪で力強く一音を鳴らすイメージで弾いてみた。あ、こっちだ、と思った。楽譜上に書いていたpp, p, mpなどは、ことごとく f, ff に書き換えた。それから、4曲目の「オベロベロ」をどうするか。これはお面をつけて、でんでん太鼓で演奏するしかないだろう。家には箏はないので、とりあえず、でんでん太鼓でピアノの内部を演奏して実験してみる。こんな感じで、ほぼ作曲が完成に近づく。

 

夜は、JACSHAの打ち合わせ。大相撲の観客の振る舞いがコンサートの観客のようだと、鶴見が言う。歓声がなく、拍手しかない。JACSHAのワークショップが、いよいよ3日後の7月23日に迫っている。豊岡アート縁日。

 

とよおかアート縁日を開催します!|豊岡市公式ウェブサイト

 

明日の「四股1000」に向けて、高砂部屋行司の木村朝之助さんとの3年前の対談を書き起こす。ついに、1時間半のトークを全部起こした。ふうっ。

 

ツイッターオペラに作曲した I am Jacsha. You are Bacsha. をfacebookのJACSHA(日本相撲聞芸術作曲家協議会)ページにもアップする。

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最近は、まったく相撲のことばかり作曲している。

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