野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ファミリーオーケストラ「なす」

イギリスのトーキーに滞在中。エクセター大学にて、ファミリーオーケストラワークショップ。このワークショップは、エクセター大学が行う。大学として地域に還元する活動が必要なのだが、それをボーンマス交響楽団に委託している。だから、大学はお金と場所…

XTCの共同作曲

ヒューの家は合宿所のようになっている。オクスフォード大学教授のEric Clarkeがパートナーのキャサリンと来て泊まったし、ハダスフィールドでヒューがやっていたコミュニティ音楽グループDangerous Volumeのメンバーだったデニスも泊まる。エディンバラから…

This is a transition agreement!

イギリスがEU離脱の日。 ヒュー・ナンキヴェルが4年間続けてきた実験的なコミュニティ合唱団Choral Engineersの最後のコンサートの日。 そして、ヒューのEU離脱3部作の第3作の世界初演の日。 この作品は、ロンドンのcafe OTOのような即興や実験音楽の盛ん…

EU離脱3部作の第3作

イギリス、ヒューの家。エディンバラからキランが泊まりに来ている。彼と会うのは、1995年にリーズとハダスフィールドでコンサートして以来だから、24年ぶり。懐かしく嬉しい。キランはベーシストだが、今回のコンサートではドラムセットを演奏することにな…

音楽と政治のフォーラム

パリのクリエーション最終日で、今日もシルヴァンと新しい曲を作ったりして、10月5日、6日のKAAT(神奈川芸術劇場)でのジャグリング公演に向けて、必要な楽曲は全部つくれた。ピアノ、鍵盤ハーモニカ、瓦の人力演奏と、瓦や小物打楽器の装置での自動演…

Provokation → Observation → Imitation → Variation → Creation

パリでの滞在制作は大詰め。でも、午前中は、4月の香港での発表のパワーポイントを作成。香港から催促がきているので、そろそろ送らないとベリーニたちに怒られる。資料をつくって送る。そこでは、 Provokation → Observation → Imitation → Variation → Cr…

ジャグラーの家

フランスは、現代サーカスが盛んだ。サーカスの学校が多数あり、文化政策でもサーカスに力を入れている国で、ジャグラーの家(Maison des Jonglages)などと言うジャグリングに特化した文化施設があり、ホールやリハーサルスタジオが完備している。以下のウ…

シルヴァンと共同作曲中

パリでの滞在制作がつづく。午前中は、リハーサルがないので、香港の国際会議に提出した発表の要旨(英文)を日本語訳してくれ、とベリーニに言われたので、日本語訳して送る。続いて、香港での発表のためのパワーポイントを準備し始める。 午後は、京大吉田…

creative mobilitiesとジャグリングとDJ

今年の1月に京都で出会ったValeria Marcolinが、今日だけパリにいて時間があるので、会おうと連絡してきたので、ランチをする。ヴァレリアは、乗り物とアートや文化をつなぐプロジェクト「Creative Mobilities」を行なっていて、2017年には、第1回の「Crea…

シルヴァンとの初稽古

パリにて、ジャグリングカンパニー「頭と口」の日仏共同作品のクリエーションに参加中。パリ郊外のモントルイユにあるStudio Albatrosというアートスペースで稽古。由緒ある映画スタジオを取り壊しにするのを反対する人々が自主運営で、ここを運営しているら…

ジャグリングを練習

ヨーロッパに着いてすぐは、通常、早起きになる。今日は、予想通り6時起床。 今日は、ギヨームがパリでないどこかでショーをやっているらしく、今回のパリ滞在でリハーサルがない日なので、のんびり過ごす。尚くんにジャグリングやストレッチを教えてもらう…

パリに着きました

ヨーロッパへ出発する時は、時差ボケ対策で、徹夜する。深夜の3時ごろに荷造りを始めて、朝6時に家を出て、関西空港に8時半に着き、チェックインし、10時に搭乗し、10時半に離陸。 移動の電車で1時間寝て、飛行機の中で5時間寝た。パリまで12時間のフラ…

Jくんの図形楽譜と「十和田十景」の作曲

今日は、小学1年生のJ君と音で遊ぶ日。でも、出かける前に、まず、「十和田十景」の3曲目「扉はいつも開いている」を作曲して、浄書。教会のオルガンの思い出。できるだけ、どの曲も1時間以内に作曲する予定。15分で譜面を書いて、J君の家に出発。 J君…

ゲキジョウ実験!!!「銀河鉄道の夜→」と決まる

ゲキジョウ実験!!!「銀河鉄道の夜→」 ついに、鳥取で門限ズが長期で取り組んできたプロジェクトの最終章、11月の公演のタイトルが決まった。この公演、舞台美術で、藤浩志さんに関わってもらうことにもなったし、鳥取県の様々な音楽団体の協力も得られそう…

森まもり&プラネタリウム

鳥取銀河鉄道祭というのは、今年の11月まで、88の星座を巡るように続いていく。11月に最後のフィナーレとして行う公演があって、そこが88番目になる予定。それまで、鳥取に通って、一つ一つの星座のワークショップだったり、トークだったり、いろん…

振り向けばザネリ、鳥を捕る人

鳥取での門限ズの滞在制作はつづく。 今朝は、鳥取市交響楽団の井上さんとの打ち合わせ。現代音楽が大好きなチェリストである井上さんとお話できるのは、貴重な時間。11月の公演は、鳥取県民が主役で、門限ズの作品づくりの大部分は、色々なタイプの県民が活…

新・新世界交響楽をつくる

鳥取に移動。門限ズ(=野村誠+遠田誠+倉品淳子+吉野さつき)が鳥取に集合。鳥取銀河鉄道祭の木野さん、野口さんと打ち合わせの後、夜は野村誠のワークショップ「新・新世界交響楽」。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の中に、「新世界交響楽」が聞こえてくる…

70歳の巨匠が泣き崩れる

70歳の巨匠が泣き崩れる話。Joseph N. Straus著「Stravinsky's Late Music」という本が、Cambridge University Pressから出ている。今日は、移動中にこの本を読んでいた。作曲家のストラヴィンスキーの晩年についての本。1913年に「春の祭典」を作曲した大作…

「ある晴れた日のゾボップ」、「あんこはわんこ幼稚園」を作曲

福岡から京都に戻る。 帰宅後は、ピアノ曲集「十和田十景」の作曲作業。難易度の易しい小品集にするつもり。ピアノ小品集は、2009年の「福岡市美術館」(21曲)、2012年の「静岡県立美術館」(11曲)、2013年の「アーツ前橋」(9曲)、2018年の「日本民謡集…

「福岡市美術館」を作曲して10年

新幹線で博多まで移動。福岡市美術館が3月21日にリニューアルオープンする。5月18日に開催する「ノムラノピアノ×福岡市美術館」に向けて、会場下見。 福岡市美術館では、開館30周年の2009年に、ワークショップ「コレコネ組曲」を開催し、このワークシ…

高山明の演劇 東日本大震災から8年の日

町は劇場だ。劇場は町だ。どこでもが劇場だ。演劇空間は、どこにでもある。20年前、老人ホームで共同作曲を始めた頃、そこでのお年寄りたちの会話があまりにも絶妙で、どんな現代演劇を観に行くよりも面白く、仰天した。 今日は、Shibaura Houseという所で…

三すくみ or 三位一体 サクマとジャレオとノムラ

「三すくみ」という言葉がある。カエルとヘビとナメクジの均衡関係。お互いに勝ったり負けたりして、絶妙なバランスをとる。カエル(佐久間新)とヘビ(砂連尾理)と野村誠も、「三すくみ」になるかもしれない。しかし、「すくむ」だけでは、始まらない。牽…

だじゃ研とだんだんたんぼ

「だんだんたんぼに夜明かしカエル」東京公演の1日目。昨年から練習に練習を重ねてきたメインキャストに加えて、直前で加わったゲストたちがいた。立教大学の学生/卒業生が3名、だじゃ研(=だじゃれ音楽研究会)が20名弱。練習に練習を重ねて練り上げら…

だんだんたんぼ、だじゃ研に出会う

十和田を出発し、東京の千住へ移動。いよいよ、佐久間新の舞台作品「だんだんたんぼに、夜明かしカエル」の東京公演が、明日、明後日。両日とも満席、満員御礼で、当日券が若干出るかも、という状況。 本日は、午後からサウンドチェックをし、場当たりシーン…

毛利悠子のモレモレヴァリエーションと十和田の町

十和田での最終日。十和田市現代美術館の企画展は、必ず街中展示がある。現在開催中の毛利悠子展も展示室での作品以外に街中にも展示があるのだが、そのうちの松本茶舗での展示を、本日、ついに鑑賞。これが、大変素晴らしかった。静止画のカタログ写真では…

十和田十景 no.6-no.10

「十和田十景」。十和田市現代美術館10周年企画。まちのピアノを巡るツアー。2日目。 午前中は、東コミュニティセンターに集うピアノサークル「ドルチェ」の方々との特別企画。ここのメンバーの方々に、今回のツアーの行き先を紹介していただいたそのお礼と…

十和田十景 no.1-no.5

十和田市現代美術館の10周年企画の「アートなたび」、野村誠のまちのピアノを巡るツアーの1日目。本当に、不思議な、なんとも形容のし難い体験だった。そして、確かに旅をした。 最初は、美術館のレセプションでスタート。床一面に設置されているジム・ラン…

十和田十景 ten views of towada

いよいよ、明日と明後日、十和田での家庭のピアノを巡るツアー。二日間で十和田の十箇所を巡る。それぞれの場所で、その場で作曲を開始し、「十和田十景」という10曲から成るピアノ曲集にまとめる予定。十和田市現代美術館の10周年の企画で、十という数字…

直感について

今日は、京都から十和田に移動。地下鉄で隣に座った人が、スポーツか何かの本を読んでいて、そこに「直感に頼るな」と書いてあるのが、偶然、目に入った。 ぼくは、直感で判断していることが、結構多い方だ。即興演奏の場合は、じっくり考え込む時間の猶予が…

豊中で現代音楽祭が始まった

豊中市立文化芸術センターへ。昨日と今日の二日間の現代音楽祭。夢のオールスターのようなイベントだった。 ピアニストの中川賢一さんとダンサーの田畑真希さんの盛り沢山な公演。リハーサルから聴かせていただく。中川さんが演奏するリゲティやリュック・フ…