野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ジャグラーの家

フランスは、現代サーカスが盛んだ。サーカスの学校が多数あり、文化政策でもサーカスに力を入れている国で、ジャグラーの家(Maison des Jonglages)などと言うジャグリングに特化した文化施設があり、ホールやリハーサルスタジオが完備している。以下のウェブサイトをチェックしてもらえば、フランスのジャグリング文化がどんなものか、イメージできるかもしれない。

 

maisondesjonglages.fr

または、以下のギヨームの公演動画を見ると、少しはイメージできるかもしれない。

 

www.youtube.com

渡邉尚くんは、旅するジャグラーであり、異常に柔らかい身体を持つストレッチ人間だ。家を持たない旅芸人は、体が柔らかいだけでなく、考え方も柔らかい。ストレッチするから、頭も柔らかくなるのだろうか。

 

旅芸人と共感するのは、ぼくも旅芸人だからだろう。一つのジャンルや分野に留まるのでなく、いろいろな領域を行き来する。そう言う意味で、いつもぼくは旅人だ。シルヴァンが、「マコトのような音楽家は、フランスにはいないよ。ノイズだったら、ノイズ。ガムランだったらガムランだけ。で、しかも、どれも質が高い。」と言ってくれる。

 

ということで、本日から、ジャグラーの家(Maison des Jonglages)でリハーサルが開始。それにしても、10月に初演する作品の創作をしている割には、かなり作品ができあがってきている。どういうことかと思ったら、ジャグリングの場合、作品が完成した後に、各自で技術的な練習をしないといけなく、それにかなりの時間を要するとのこと。なるほど。音楽だって、超絶技巧の曲だったら、何ヶ月も練習しなければいけないかもしれない。そう言われると、超絶技巧の曲を作って練習したい気持ちになる。

 

稽古場で、空き時間に、ついつい、ぼくもジャグリングや逆立ちをしてしまう。普段あまりやらないことをすると、身体が気持ちいい。新鮮な気持ちになる。

 

明後日にはイギリス。