野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

大巻伸嗣の語るもの/とつとつダンスのこれから/ガチャ・コン音楽祭Vol.3

東京に移動。新国立美術館での大巻伸嗣さんの個展を見に行く。美術館に着くと、大巻さんとバッタリ会い、笑顔と握手でお出迎えされる。個展は本当に素晴らしく、展覧会で確かに空間を作っているのに、そして、映像の作品を覗くと全く言葉はないのに、言葉にならない物語が語られているかのような感覚になる。地球や宇宙か何かが語る物語を聞いているかのような。明日のメモリバも、風が語る物語を聞くのかもしれない。その物語にぼくはピアノで応じようと思う。

 

バレエダンサーによる20分間の特別パフォーマンスもあったので鑑賞。大巻作品の中で踊るバレエダンサーは、ダンサーなのに、彫刻のようだった。ダンスを見るのでなく、彫刻が踊るのを見た。

 

午後は、砂連尾理さん、神村恵さんらによる「とつとつダンス」のパフォーマンスを見に行く。14年間「とつとつ」と続けてきたことが、少しずつ新たなうねりを生み出していることが体感できる。そこにいる人と踊ること、そこにいない人と踊ること、それを鑑賞する人々。砂連尾さんのダンスは確かに進化/深化し続けている。唯一無二の砂連尾ワールド、どこまでも行って欲しい。《老人ホームREMIX #2 復興ダンゴ》(2012)を、そろそろ砂連尾さんと再演したいかも、とも思った。野村のピアノ曲《うまれるひと うまれるふと》は、いつか砂連尾さんと神村さんのデュオで踊って欲しいかも。マレーシアからオクイ・ララさんも来ていて7年ぶりに再会できたのも嬉しかった。

 

ガチャ・コン音楽祭Vol.3の動画が公開に。

www.youtube.com

 

夜は、東加平小学校に。音まちスタッフたちが明日の準備中。ここでも大巻さんと出会い、明日の大巻さんのMemorial Rebirthで野村がピアノ演奏で加わる夜の部に向けて、いっぱいお喋りをして、大巻ワールドを自分の中に取り込んでいく。小日山さんと晩御飯をご一緒して、これまでのメモリバのことを色々教えていただく。