野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

弟子入り志願者くる

この2日ほど、教育の話がいっぱいだった。国際交流基金の方々と、若手の音楽家の育成について。野村について修論を書いた小野田さんとも、やはり人が育っていくことについて話をした。昨日の「かんじる学校」のスタッフの方々とも、やはりそういう話をした。なんだか、そんな流れの続きなのか、今日はダンサーの砂連尾理さんが、野村に弟子入りして即興演奏を学びたい、という若い音楽家を伴って我が家を訪ねてきた。

教えることは、自分自身が学ぶことにも繋がるので、別に嫌ではないのですが、野村なんかよりも他の人に教わった方が良いのであれば、何も野村が教えることではない、と思うのです。で、来られたその方は、既に大学院で作曲を修了されて、それなりに色々なことを学んだ後で、本日の様子では、野村の音楽に接して消化不良を起こすこともなさそうで、それどころか、接したその場でドンドン栄養を吸収しているような感じで、そうした素地がおありのようですし、お引き受けすることにしました。

砂連尾さんは、色んなピアノの生演奏を聴けて、その上、野村の書棚にある楽譜をひっぱり出して、この曲聴いてみたいなどと、リクエストもして、紹介者として楽しみまくって帰って行かれました。そして、砂連尾さんの著書をいただきました。アートと介護の狭間の本と書いてあったら、文章も、砂連尾さんが書いているのではなく、砂連尾さんの語りをライターの人が再構成している。ああ、砂連尾さんにも介護がついているのかぁ。表現は、別に一人で成立するのではなく、それぞれが助け合って成立するということか。一人でやらなくても、助けてもらえばいいんだ。なるほどなぁ。