野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

スボウォさん降板

スボウォさんから電話がかかってきた。
「マコト、Tembiでのコンサート本番は、何日だった?」
「14日」
「ああ!ぼくは大学の公務で13日から22日まで、メダンに行かなければならなくなったんだ。申し訳ないけど、出演できない。でも、また一緒にできる機会があるから。本当に申し訳ない。」
「それは、仕方がないね。状況は理解できたから、気にしないで。」
と電話を切る。しかし、14日のコンサートで、スボウォさんが抜けるのは、本当に痛い。インドネシアの4人の作曲家にお願いしていたが、二人は西洋音楽バックグランドの作曲家、二人は伝統音楽バックグランドの作曲家、これでスボウォさんが抜けると、伝統音楽バックグランドの作曲家が一人になってしまう。このバランスが崩れるのは、まずい。伝統音楽の卓越した演奏家で、芸大の先生であり、妻の個人レッスンの先生でもあり、スボウォさんの作品を何度も演奏したことがあり、「コラボレーションの準備はできてるから」と笑顔で語ってくれたニョト先生に、勇気を持ってお願いしてみた。急に頼んで失礼ではないか、色々と心配したが、ニョト先生は、大喜びで、やるやる、と快諾。いきなりニョト先生と共演することになるとは、思ってもいなかった。残り2週間弱になって、新展開が続く。スボウォさんと一緒にできないのは、本当に残念だが、ニョト先生と一緒にできる新展開は本当に楽しみだ。

夜は、ラングン・アート・ファウンデーションにて、展覧会「River Scapes」のオープニングパーティーに行く。ベトナム、タイ、カンボジア、フィリピン、インドネシアと巡回する展覧会で、東南アジアのアーティストが多数出展している現代美術展。テーマは川。東南アジアにおける川と人々の生活が多角的に見える。バンコクの作曲家のアノタイとジャンダヴィの作品もあった。6月8日のイベントのためにiCANにつないでくれたウォウォの作品も初体験で、川の雑魚からスナックを作って、観客に振る舞う作品で、これが非常に良かった。iCANのアンタリクサに会ったので、7日にリハーサルiCANは何時から使える?と聞くと、11時以降なら何時でも。その後、ウーキルにも会ったので、7日は14時からリハーサルしよう、と話す。ジョグジャは狭いので、打ち合わせも簡単だ。