野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

キーコレ5日目の低学年

いよいよ折り返し地点。低学年チームは、最初の3日が75分、4日目が60分だったのですが、今日、初めて90分やりました。

昨日生まれたじゃんけんのやり方も、徐々に定着しつつあります。「しんげんち」は、随分、音が良くなってきた。「スイッチ」も昨日よりもさらにリズムがよくなってきた。5日間続けているだけで、明らかに何だか分からないけど上達している。

いすとりゲームをして作曲するように、いすとりゲームで振付を作ることにした。子どもたちが考える動きは、ハードな動きばかりだ。ただ単にポーズを考えてくれ、という質問では、平凡な動きが出てくる。こちらの尋ね方によっては、もっと変わった動きも出てくるだろう。答えをある方向に限定しないで、色んな表現が出てくるようにどう質問をしていったらいいか、作曲に関しては、イメージしながら質問をできるし、ダンスの場合は経験がないから、試行錯誤になる。

なわとびは、複雑な飛び方をしている時より、単純な飛び方の方が、音楽的だったりする。ただ飛んでいるとに対して、ぼくがピアノを足したら、その方がいい感じだった。

[作曲][子ども]キーコレ5日目の高学年

風船とリコーダーの組み合わせの探求は続く。風船と鍵ハモホースだけで、なぜかサックスのような演奏ができる子どもが現れる。カッコよすぎる。ぼくも真似しようとしたが、できなかった。あれは偶然ああなったのか、どうすればできるのか。全く分からないが、すごい。

ホース→リコーダー→ペットボトル→風船と4日間で展開してきた。どれも風に関係ある。「風」だけで統一するのか、全く別のことがしたいのか。子ども達に問いかけた。根本的なテーマの問題になる、と子ども達は言う。ぼくは、そもそもの「キーボード・コレオグラフィー・コレクション」のアイディアと、現在の考えを伝える。子どもからは、「音楽でなければならないのか?」、「枠はなく何をしてもいいのか?」、という質問。なるほど、これは本質的な話です。

ぼくは、音楽家であり、音楽の発想で世界を見たり、物事を作ったりしているけれど、今回、「音楽をしなければならない」という制約からは完全に自由な立場にいる。「音楽」から自由にダンスを作ると同時に、ダンスからも自由にダンスが作れると思う。明日は、全身を使ったダンスを作ろうということになった。