野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

太鼓踊り/つくるはつづくよ/タリック・タンバン

滋賀県に移動。びわ湖・アーティスツ・みんぐる2023『ガチャ・コン音楽祭Vol.3 つくるは つづくよ どこまでも』に参加の5人のアーティスト

 

佐藤健太郎(ダンス)

田辺響(パーカッション)

野田まどか(ダンス)

藤野裕美子(美術)

山本啓(ヴァイオリン)

 

が勢揃い。企画チームの

 

永尾美久(コーディネーター)

野田智子(コーディネーター)

野村誠(ディレクター)

福本美紀(びわ湖芸術文化財地域創造部)

山元喬(びわ湖芸術文化財地域創造部)

 

の5人も勢揃い。大阪音大の卒業研究で取材の澤田青空さんも同行で、11人が彦根の小野町の太鼓踊り保存会を取材した。太鼓踊りは、太鼓だからパーカッションだが、踊りなのでダンスで、音頭が歌うのでメロディーで、衣装など美術があり、この芸能自体がジャンル横断していて、取材も多方面から質問が飛び交い、実演も色々していただき学びが多い刺激的な時間だった。9月18日の公演にどう反映されるか楽しみ。

 

biwako-mingle.art

 

その後、高宮駅に移動。実際に、駅構内で竹楽器を鳴らしたり、絵の支持体になる枠を駅にインスタレーションしてみたり、スピーカーで音源を鳴らしたり、衣装をつけたダンサーが踊ったりして、あまりにも面白い魅力的な空間/場が立ち上がり感激する。このチームでやってよかったなぁ、この場所でやることにしてよかったなぁ、と始まる前から感動。

 

その後、マルガサリの稽古場スペース天に行き、ガムラン作品《タリック・タンバン》のリハーサル。8月27日の世界初演(@サントリーホール)まで4週間を切ったので大詰め。

 

曲の練習も進んできているので、今日は曲の背景にある考えをいっぱい説明した。なぜ、相撲なのか?竹野相撲甚句との出会い。十五夜綱引のこと、、、などなど。そして、マルガサリの特色に最大限応えたく思って新曲を作り、譜面に書いてあるのは、骨格(古典でいうところのバルンガン)でしかなく、そこにどのような色つけをしていくかは奏者の創意工夫。そこを遠慮せずに遊んで欲しいことを伝えた。

 

今日のリハーサルの間でも、どんどん演奏が深まっていくし、理解が深まっていくし、1ヶ月前にやった時よりも音楽が段違いに熟成されていて、すごくよかった。ここからさらに深めていくのが楽しみ。手応え十分。