野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

アーティストはアーツマネージャー、アーツマネージャーはアーティスト

イギリスのヒューからLPレコードが届いた。今まで数多くCDは作ってきたけど、LPは初とのこと。ジャケットが大きくて羨ましい。ぼくも、作りたくなった。

 

現代のアーティストは、作品をつくる職人というよりも、プロジェクトを仕掛けていく仕組みづくりをする人という意味合いも増えてきていて、アーティストとアートマネージャーの境界は甚だ曖昧になっていて、アーティストの創作というのが、マネジメントのようであったり、マネジメントはクリエーションであったりして、そこに厳密な境界はなく、相互乗り入れして、コードシェア便のようにして飛んでいく。共犯関係。

 

さてさて、今日はいくつか打ち合わせ。まずは、アートマネージャーの野田智子さんと打ち合わせ。昨年彼女もメンバーであるNadegata Instant Partyとのリモート対談の時にお話をしたが、なにせナデガタは3人いて、正直、それぞれ一人ずつとじっくり話したいくらいトークの時間があっという間に過ぎてしまったことを覚えている。昨年8月のトークはこちら。

 

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このトークの時に知ったのだが、Nadegata Instant Partyというのは、もともと友人とかだったわけでもなく、全く異世界の中崎さんと山城さんとで共同で作品をつくるように仕掛けたのが野田さんで、彼女の嗅覚で妄想した世界こそがナデガタの発端であって、この二人をつなげた3人組が生まれなければ、ナデガタの生み出した様々な現象は全てなかったわけだ。今日、野田さんとお話して、一緒にプロジェクトをやっていく可能性など探れて、いい打ち合わせだった。ワクワク。

 

夜は、音まち事務局とリモート打ち合わせ。音まちと仕事を始めたのが、2011年で、今年が2011年だから、10年続いている。相変わらず、だじゃれ音楽を継続/発展していて、一体どこまで続くのだ、だじゃれ音楽という感じで、そろそろ10年で完結という気配はないので、20年とかも続いてしまったり、下手すれば野村の死後も続くくらい続いていきそうな予感。11年目の打ち合わせ。昨年は、世界だじゃれ音Line音楽祭をやって、こんな10分10秒の奇跡の映像もできあがり、

 

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さらには、隅田川の船上の音楽もやった。

 

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今年は、「アジアだじゃれ音Line音楽祭」を開催する予定で、インドネシアやタイと繋げて、色々やっていきたい。

 

10年間の歴史はおおよそ以下の通り。

 

 2011年度 野村誠ふろでゅーす「風呂フェッショナルなコンサート」
2012年度 第1回定期演奏会「音まち千住の大団縁」
2013年度 国際交流企画第1弾「メメットを藝大に歓迎だい」

      国際交流企画第2弾「タイのアナンを藝大に歓迎タイ」
2014年度 「千住の1010人」
2015年度 国際交流企画第3弾「熱タイ音楽隊の1週間」(バンコク
2016年度 国際交流企画第4弾「ジャワで交流したんじゃわ」(ジョグジャカルタ
2017年度  第1回だじゃれ音楽研究大会

       第2回定期演奏会「かげきな影絵オペラ」
2018年度  第2回だじゃれ音楽研究大会
2019年度 「千住の1010人in2020年」プレイベント

       第3回だじゃれ音楽研究大会
2020年度 第4回だじゃれ音楽研究大会、世界だじゃれ音Line音楽祭