野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

徹家の音楽会はできるのだろうか

ながらの座・座の橋本さんと、アートコーディネーターの里村さんと、ミーティング。昨年6月21日に開催する予定だった『徹家の音楽会』は、今年に延期にした。新型コロナウイルスが収束したわけではなく、少なくとも昨年予定していた内容を、そのまま実施することは非常に困難。さらに、この事業は入場料収入のみで賄うため、出演者に十分な謝金を支払うこともできないが、コロナで客席に十分距離をとってとなると、入場料収入も減ってしまうと、ますます困難になってしまう。様々な接触を前提にしていた企画を非接触型に移行するには、どうしたらいいのだろう。

 

2020年は、準備していた企画の多くが実現せずに、幻になってしまった。準備のために割いた時間や労力は、決して無駄ではなく、きっと何かで花開くと思いたいけれども、やっぱり落ち込むし残念な気持ちになる。そんな中で、最も難しかった『千住の1010人 in 2020年』などは、今となっては夢のような幻のような企画。もう一歩のところまで準備してきたのに幻になってしまい、悔しい思いをしたが、その代わりに大胆に変更して、『千住の1010人 from 2020年』として立て直し、『世界だじゃれ音Line音楽祭』で全く別の形の企画を始めることができた。柔軟な事務局スタッフ、だじゃ研のみんなのおかげだ。感謝しかない。

 

『徹家の音楽会』は幻になりそうで、悔しい思いしかないが、どのように大胆に転換していけるのか、未だ着地点が見出せていない。大胆に転換してより面白い企画に変身できなければ悔しい。未だ名案はなし。ぼくのかたい頭を柔らかくして、全然違う発想をとれるようにしないと、どうにもならないんだろうなぁ。柔軟になりたい。

 

2021年をどんな風に生きていくのか。いい加減、52年も人生やってきたけど、ようやく人生のスタートラインに立つ感じなのかもしれない。そろそろ、小さな殻を破り、思い切り暴れて、何か新しい表現を見つけていけるようにしたい。