野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

「千住の1010人 in 2020年」延期記念イベントをやりたい

本日も四股を1000回踏んで、1日の活動が始まる。

 

2011年に始めた野村誠「千住だじゃれ音楽祭」は10年目で、10年目を祝して5月31日に「千住の1010人 in 2020年」を開催することになっていた。2014年に、「千住の1010人」を開催した際は、あまりにも準備期間が短い中、奇跡的に1010人の出演者を集めて、野外での実験の数々を奇跡的に成功させることができた。今回は、数年の準備期間を経て、満を持しての開催になるはずが、一寸先は闇の状況の中、変更を強いられて、また予定調和ではなく、数々のミラクルを起こさないと「千住の1010人 in 2020年」の実現や成功が難しい土俵際に追いやられた。しかし、ここから力を発揮するのが、我々だ。神様だか運命だかは、時に本当に酷い無茶振りをする。そんな無茶振りに、心が折れそうになることもある。天災や人災や疫病や炎上や個人攻撃や戦争や、本当に本当に酷いことがたくさんある。そんな中、それでも強く生きている人々がたくさんいることに、ぼくはいつも勇気づけられる。「千住の1010人」の延期という運命の小さな無茶振りを、ぼくは受け入れて、だじゃれ音楽を深めるための時間と機会を追加でもらったことに感謝する。ということで、本日は、遠隔ミーティング。

 

正式な発表は、来週の頭になるが、そもそもの「千住の1010人 in 2020年」の開催予定日だった5月31日に、何も開催しないなんてことは、ありえない。「千住の1010人 in 2020年」延期記念イベントをやりたい!!! 1010人がたとえ1人になったとしても、ぼくだけでも何かやりたい。まして、ぼくだけでなく、やろうと思ってくれる仲間が、いてくれる。ありがたい。だから、できれば、当初の開催予定日の5月31日に、オンラインでいいから何かしたい。そう思って、大慌てで準備してきていた。でも、未だ正式な決定まではいっていない。もうすぐ決定できる。ここに書いているのは、ちょっとしたフライング。緊急事態宣言の解除だって、正式な発表は出ていなくても、もうすぐ正式な発表が出ると、先に情報が漏れたりするように、ぼくらの計画中の試みも、もうすぐ正式な情報が出ると思う。だから、数日後の正式発表をお楽しみに。

 

だじゃ研の遠隔ミーティングで、この開催が正式に決定も公表もされていないイベント開催に向けて、急な無茶振りに応じて、準備が進んでいる。準備期間が短い中、初めて行うオンラインでのイベントになるはずだ。でも、初めてのことは、基準になる前例がない。やることが成功。だから、初めてのことをする時は、大胆に思いっきりよくやることが、2回目以降の方向を決めてしまう。だから、初めては思いっきりよく。タイやインドネシアからもゲストが参加してくれる予定。急なのにコンテンツが盛り沢山になりそう。

 

充実のミーティングの最後に、テストも兼ねて、遠隔で20箇所以上での20人以上での即興セッションをやった。昨日のしょうぎ作曲の経験が活かされているのか、遠隔の即興セッションは、タイムラグが全く問題ならずに成立した。それぞれの個性が立っていて、それぞれが適度にマイペースでいれば、サウンドシステムの設定をある程度整えると、タイムラグは音楽の障壁にならないのだ。確かな手応えを得た。よろしくお願いいたします。

 

ロックダウン中にまとめようと思っていた2年前の香港レポートの作文が進んでいないので、今日は2年前の日記を読み進め、3ヶ月のレジデンスのうち2ヶ月分までの基本的な情報を整理した。また、明日以降も書き進めようと思う。

 

昨日の遠隔しょうぎ作曲を経て、自宅からの音楽を発信するためのサウンドシステムの構築を開始。とりあえず、録音の魔術師、五島昭彦さんに監修してもらい機材を揃えることに。3年前にイギリスで盗難にあって失われてしまった五島さんの手作りマイクを五島さんに発注。今後、ネットで音楽をライブ配信する機会は、どう考えても増えていく。この環境で、自分が満足できる音質に近づける努力をしたいと思う。

 

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