野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

バリバリ音楽入門

本日は、午前中、四股1000(四股1000 – 日本相撲聞芸術作曲家協議会 / JACSHA)のホスト役。体調を崩していたが、一昨日13時間眠ったのが良かったのか、復活してきた。

 

お昼。日本センチュリー交響楽団豊中市文化芸術センターの柿塚さんと打ち合わせ。来年、野村誠が日本センチュリー交響楽団との関わりで作曲した作品をまとめて撮影/収録して動画配信することに。

 

土俵にあがる15の変奏曲(ヴァイオリン、ピアノ)

ミワモキホアプポグンカマネ(チェロ、ヴァイオリン、ヴィオラコントラバス、2トロンボーン、ピアノ)

Beethoven 250 迷惑な反復コーキョー曲(アコーディオン、ピアノ)

ハイドン盆栽(ピアノ)

ルー・ハリソンへのオマージュ(ヴァイオリン、バリガムラン

問題行動ショー(ヴァイオリン、クラリネット、ピアノ)

 

これ以外にも、「越後獅子コンチェルト」、「青少年のためのバリバリ管弦楽入門」、「祇園精舎の宿題の」、「日本センチュリー交響楽団のテーマ」などの作品があるが、こちらはワークショップの参加者を伴う大編成なので、今回の収録には含まず。と考えると、2014年から日本センチュリー交響楽団と仕事を始めたけれども、随分、いろいろな作品を作ってきたものだなぁ、と思う。

 

イギリスの作曲家/ヴァイオリニストのEmma Weltonとのトークが編集されて公開になった(News – Emma Welton)。里村真理さんと野村で行ったサウンドウォークも紹介されている。コロナ禍での活動の話などなど興味深い話をしたことが、すでに懐かしい。

 

「世界のしょうない音楽ワークショップ」オンラインでの4回目。1回目が日本、2回目がルーマニア、3回目がインドで、今回4回目がインドネシア。前回の鹿を呼び寄せるインド音楽を振り返ってのち、寒い冬を吹き飛ばすべく、ボディパーカッションでウォーミングアップして温まったところで、熱帯気分で、バリガムラン奏者の小林江美さんのリンディックでバリを満喫する。バリには、田んぼに牛がして、森に猿がいて、町に犬がいて、庭にニワトリがいて、家の中にヤモリがいて、夜にはカエルが鳴く。スレンドロ音階をバリでは、ディン、ドン、デン、ドゥン、ダンと言う。西洋はドレミ、インドはサレガマパダニサ。国によって、いろいろある。というわけで、グループに分かれて、(空想上の)バリ音楽をつくってみる。これが、5グループ全部が全然違って、どれも面白かった。踊りを指揮者/楽譜と見立ててのアンサンブルもあれば、楽器で様々な動物と時間の経過を表現したサウンドスケープもあれば、ズレながらチャーチャーと歌いながら体を動かす不思議なケチャもあれば、夜のカエルを半音階で表現した怪しげな響きの世界もあれば、デンダンデンディン歌いながら竹やすのこを叩いて食べ物を連呼する宴もあった。どれも、抱腹絶倒だったり、美しかったり、かわいかったりして、どこかにバリ的な開放感があった。次回は中国。最後の発表会1月17日だけオフラインで集まろうという計画なので、それまでにコロナの状況が好転して実現できると嬉しいなぁ。こうやってオンラインで続いているメンバーで、実際に集まって音を出す感動を、味わってみたい。

 

2年前の動画はこちら世界のしょうない音楽祭~青少年のためのバリバリ管弦楽入門(野村誠作曲) Makoto NOMURA "The Young Person's Guide to Bali Bali Orchestra" - YouTube

 

あ、気がつけば、ベートーヴェンの250歳の誕生日が終わっていった。