野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

香港のi-dArtと問題行動トリオ

今月に入って、休みなしで2週間「四股1000」をオンラインで行なってきたので、本日は休み。しかし、起きて四股を踏まずに一日が始められない体になってきているので、里村さんと二人で、四股を1000回踏む。数日前に注文して届いていたCD「冬のロンド 戸島美喜夫ピアノ曲集」(ピアノ演奏、高橋悠治)を聴きながら踏んだ。このCDは、亡き戸島先生からいただいた楽譜集「冬のロンド」に収められている曲が、楽譜集と同じ順番に並んでいる。今まで自分で弾いてみていたので、悠治さんのピアノで新鮮に聴いた。CDをかけていると、里村さんがタイの詩人ジット・プミサクについて音読している。高橋悠治と戸島美喜夫が一緒にタイに行ったことなどを知っていたわけでもないのに、偶然、彼女がプミサクの詩を読んでいて、水牛楽団とプミサクと四股が急に結びついていく。

 

香港のi-dArtとの3度目のセッション。2度目のセッションに佐久間新さんが登場したが、3度目のセッションには、佐久間新さんも砂連尾理さんも登場して、問題行動トリオとi-dArtになった。シウハ(太鼓)、チーチウ(太鼓)、オイミン(木琴)の3人とのセッションだったが、途中からチーチウはバチを持った不思議な構えをするので、ぼくはそれを真似して色々なポーズになる。佐久間さん、砂連尾さんもいるので、動きでの遊びもあり、マジックショーでは、砂連尾さんが指に顔を描いたり、お腹に顔を描いたり、なんだか面白い展開をしていく。i-dArtとの3回のセッションは、毎回違ったメンバーだったが、どの回も遠隔でも音楽やダンスの交流が即興で行えて、可能性を十分に感じた。終わった後、砂連尾さん、佐久間さん、里村さんと今後の展開の可能性についても語り合う。問題行動トリオの可能性を感じる時間であった。昨日、一昨日とZOOMでのミーティングが続いていて、ちょっとZOOM疲れしていたのだが、今日のセッションを経て、元気になった。いいエネルギーの交換だった。

 

mdkdm.net

香港との国際交流も、これから続けていきたい。それ以外にも、海外から色々誘いが来ていて、とりあえずこういう時期だから、無理のない範囲内で色々な試みに参加してみたいと思う。

 

フィリピンのキュレーターのダヤンが、ウェブ上での企画に誘ってくれる。パンデミックの統計から楽譜化し演奏するプロジェクト。せっかくなので新曲をつくって参加しようと思う。作曲することでパンデミックを少し理解できるかもしれないから。

 

イギリスのロブから、ツイッターオペラへの参加のお誘いがきて、しばらく返信していなかったのだが、ツイッターすらやっていないのに、ツイッターオペラに参加してみようと思う。2分のオペラを創作して数珠つなぎにする。

 

インドネシアのメメットからは、オンラインコンサートに動画を提供したり、遠隔共演したりするお誘い。この前、千住のオンラインイベントに出演してもらったので、今度はお返しをする番だ。

 

スイスのフランシスコからは、鍵盤ハーモニカの独奏曲の依頼。近藤浩平さんはパンデミックで独奏曲を書いたようだが、ぼくは、逆に遠隔で合奏する可能性の方が面白く、独奏曲を書く気が全く起きていなかった。でも、ニーズがあるみたいなので、時間を見つけて、コロナの時の今の思いで自分のための鍵ハモのソロを書いてみたいと思った。