野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

数字の作曲/フィジカル作曲

9月28日からの城崎国際アートセンターでのレジデンスが迫っているのと、Composite by the Numbersのための新曲の作曲が佳境で、さらには文化庁の文化芸術活動の継続支援事業に応募しようと思うなどなど、バタバタする1日。

 

朝の「四股1000」を経て、作曲して相変わらず消しゴムを使いまくる。Composite by the Numbersがコロナウイルス関連の統計の数値から作曲するプロジェクトで、機械的に数字を扱ってしまうと身体性が乏しくなりがちなので、統計の数値に基づくからこそ、鉛筆と消しゴムで、手書きで楽譜を書いている。死亡者数などという数値と向き合っているからこそ、人が生きて死んでいくことは単に数字だけで言えることではないと思うからこそ、このピアノ曲にダンスがあるといいと里村さんと話し合う。そして、砂連尾さんと佐久間さんというダンサーに急に、撮影をしたいと申し出たのが昨日。急すぎる。で、唯一、撮影の可能性があるのが明日。急すぎる。写真家の草本さんに、今朝になって、急に連絡して、明日、撮影したいと申し出る。急すぎる。いきなり草本さんと打ち合わせ。調律師の上野さんに、夕方になって、レコーディングしたいと申し出る。急すぎる。でも、明日の朝が唯一無二のチャンス。千載一遇の惑星直列の瞬間。疫病を払いのけるためのダンスを!!!!!

 

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応募する意欲がわかなかった継続支援も、スティマーザールでレコーディングしたい!草本さんと撮影したい!砂連尾さんと佐久間さん!などと思うと、申請しようと思えてきて、里村さんが色々調べてくれて、ひょっとすると申請できるかもしれない。支援金がなくても、やりたい。そして、アイディアは枯渇することなく次々に湧いてくるのだけれども、お金は湧いてこないので、実行したくても実現できない企画が山盛りある。でも、こんなにやりたいんだったら、申請でもなんでもして、実現させていかないと、と気合を入れる。

 

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とにかく、曲を砂連尾さんと佐久間さんに聞いてもらうために、ピアノで音源を録音したい。そのためには、少しでも早く作曲を進めなければ。休む間も惜しんで、作曲を続ける。推敲を続ける。ピアノを練習する。書いて、消して、直して、弾いて、そして、録音をし、録音を送る。里村さんが、演奏している様子も見てもらった方がいいのでは、と携帯で動画を撮ってくれる。動画を見ると、こんなに優しく撫でるようにピアノを弾いているのか、と自分の演奏姿を見て、新鮮に驚く。

 

大相撲の優勝争いを見る束の間の休息タイムの後、また作曲作業と、城崎レジデンスの準備など。ふうっ。気がつくと、砂連尾さん、佐久間さん、草本さん、里村さんとのミーティング。昨日、思いついて、本当に明日の午前に撮影することになった。本当の本当の無茶ぶりで、皆さんハードスケジュールの合間にお付き合いくださり、大感謝。フィリピンもコロナの感染が広がっているけれども、フィリピンの人々、世界各地の人々に、美術であり音楽でありダンスである、我々の祈りの踊りを届けたいと思う。濃密なミーティングは、サクサクと進み、そして、笑いがいっぱいで、野村の無茶ぶりに注意と指導が入りまくり、問題行動を笑う。みんな体調を壊さずに、明日の天気は雨予報だが比較的ましに過ごせることを祈る。大地に祈る。天に祈る。自分の奥底に祈る。祈るための音。祈るための響。

 

このカッコいいサイトで、野村の新曲のスコアと動画などを公開するのは、11月の予定。

https://compositebythenumbers.com/

 

 

四股1000のブログを執筆する。ついに、150日!ドスコナーレ!

 

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