野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

「魔の山」と「百年の孤独」と

NHKスペシャル新型コロナウイルス 瀬戸際の攻防〜感染拡大阻止 最前線からの報告〜」を見た。以下のサイトで4月18日まで見られるらしい。

 

www3.nhk.or.jp

 

非常によくまとまっており、ぼくには大変参考になった。それにしても、「クラスター対策班」の感染症専門の学者さんたち(東北大の押谷仁教授、北大の西浦博教授ほか)は、マスクはしないし、狭い部屋にいっぱいいるし、インスタントヌードルばっかり食べているし、この最前線で頑張っている研究チームの健康が心配になったが、なんだかラーメンが食べたい気分にもなった。いい番組だが、編集でカットされてしまった押谷さんや西浦さんの大切な言葉もあったかもとも想像した。

 

先日読んでいた作曲家アイスラーのインタビューで、トーマス・マンブレヒトのお互いを認めているけれども認めていない関係のことが書かれていて、気になって、トーマス・マンの「魔の山」を読み始めると、冒頭の導入から説明のための説明みたいなのが懇切丁寧に語られて、そのテンポ感に笑ってしまう。と同時に、新型コロナの時代の話をしているのではないか、という気さえしてしまう。一方、最近、毎晩寝る前に読んでいるガルシア=マルケスの「百年の孤独」を読むと、トーマス・マンとは全く違うスピード感で一文単位で世界が高速に変化していく。これはこれで、今の新型コロナの時代にも感じる。遥かに昔に書かれた小説の中に、いろいろなことが感じられるなぁ。

 

今日は、久しぶりに天気がよかったので、家の雑草ひきをしたりして後、何時間も京都の町を散歩した(里村さんがマスクを作った)。そして、園芸店で、野菜などの苗をたくさん購入した。外出することが少なくなっているので、自宅をできるだけ緑化していきたい。

 

(誰からも頼まれていないが)2年前の香港でのレジデンスについてのレポートを勝手に作成中。本日は、2018年4月15日ー17日の3日間の日記を読みレポートに追記。この調子で今月中に一度、まとめて整理していこう。