野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

徹家の音楽会 延期のお知らせ

今年6月に開催する予定で進めていた「徹家の音楽会 夏至の〈座・座〉部屋」は、一年後に延期することになりました。こちらに企画趣旨および、延期へのメッセージを記しております。

 

ながらの座・座|新型コロナウイルスによる「徹家の音楽会・夏至の〈座・座〉部屋」公演延期のお知らせ

 

これで、

 

4月12日に予定の中川賢一さんとの「愛と知のメシアン‼️」は、2021年1月7日に延期

5月31日に予定の「千住の1010人 in 2020年」は、10月に延期

6月21日に予定の「徹家の音楽会」は、来年の初夏に延期

 

と、延期になっていく。この調子で延期になっていくと、これから3ヶ月は、休暇になりそうな勢いだ。突然、人生の夏休みがプレゼントされたと考えて、今しか体験できない人生の夏休みを楽しみたい。

 

1)未整理になっている過去の資料を整理しよう

2)いっぱい読書できるぞー

3)いろんな映画を見てみよう

4)料理のレパートリーを増やすチャンス

 

というわけで、ハードディスクの中の資料を整理。楽譜、音源、動画、写真、文書、それぞれを、捨てる物は捨てつつ、整理中。こんな整理をしていたら、「Apples in the Dark」なんて楽譜が見つかって、一昨日のオンラインセッションにつながった。資料の整理も、いろいろ振り返りになって面白い。2年前にエンリコと十和田でやったコンサートの動画も、改めて見直してみると、面白い演奏がいろいろあった。

 

読書は、同時並行で色々読んでいる。イギリスの伝説的ロックバンド「ヘンリー・カウ」についての本を読んでいたら、尺八奏者で音楽評論でも知られ、ロンドンであいのてさんとも共演したことがあるClive Bellが、ケンブリッジ大学時代に、ヘンリー・カウのメンバーたちと親しかったらしいと知る。ヒンデミットの伝記を読んでいて、ブレヒトとの「教育劇」の話が面白かったので、アイスラーのインタビュー集「Brecht, Music and Culture」も購入して読み始める。ブレヒトとアイスラーがチャップリンと食事をした時の話とか、(あれだけの長編小説を書いた)トーマス・マンのことをブレヒトが「短編作家で長編を書く技術なし」とコメントしているなど、アイスラーのインタビューを読んでいると、面白い話がいっぱい出てくる。相変わらず「田楽考」を読んでいて、歴史文献から田楽について考えると、想像力が膨らみ楽しい。ヒンデミットの実用音楽とコラボした音楽教育家ふイェーデに関する小山英恵「フリッツ・イェーデの音楽教育」(京都大学出版会)も、ぱらぱらめくっている。第1次世界大戦からナチス台頭までのワイマール共和国の時代は、なんだったのだろう?緊急大統領令を発して、独裁になっていく前は、どんな世界だったのだろう?完全に趣味で、George Perleの「Twelve-Tone Tonality」という数学のような音楽の本を読んでいて、ほとんど数学の本を読むような感じで、学生時代に数学の教科書を読んでいた時のようで楽しい。

 

アップリンクの映画60本を3ヶ月間2,980円で自由に見られるサービスに申し込んだので、せっかくだからプロジェクターを購入して、ふすまに投影して、自宅映画会を試みてみた。自分の興味では見なかったであろう映画

 

里村さんが「料理は実験」と言うので、「実験音楽」ならぬ「実験料理」に取り組んでいる。美味しいかどうかも大切だが、いろいろな味がどう共存できるかできないか、試行錯誤してみて、新しい味に出会えるかもしれない。そう思って料理していると、期待していないのに美味しくなる時もある。こんな生活を続ければ、料理が少し上達するかもしれない。

 

これだけ留守しないんだったら、野菜も育てられるし、ぬか漬けもできるので、庭仕事をしたり、ぬか床をつくったりしている。そして、庭でブロッコリーやネギやレタスや水菜が、すくすく育っている。明日には色々種まきしたい。