野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

活字も踊る活版所

昨日より鳥取県西部の米子に滞在。「森まもり」という環境を考える歌やお芝居を届ける森の妖精たちのグループとの打ち合わせ。3月17日に、米子での森まもりのコンサートに、門限ズ(=野村誠+遠田誠+倉品淳子+吉野さつき)で飛び入りコラボする。

 

その後、プラネタリウムで、4月27、28日のプラネタリウム劇場「音とカラダで銀河鉄道」のためのテストをいろいろ。楽器の音とダンスと演劇と星空と星の解説。

 

鳥取県は横に長いので、車で3時間近く移動して、鳥取に戻ってくる。30分だけ昼寝してのち、鳥取大学名誉教授で作曲家の新倉健さんとのミーティング。いろいろ、鳥取でプロジェクトに関わってもらえる可能性のある音楽団体などを紹介していただく。

 

夜は、遠田誠のダンスワークショップ「活字も踊る活版所」。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の中に出てくる「活版所」のシーンをモチーフに。「大人の科学」の付録の活版印刷機を動かしながら、各自が印刷機の気に入ったパーツになって、動いてみるところから、ダンスのシーンが徐々に立ち上がっていく。カラダで文字になってみたり。さらには、「よお、虫めがねくん」というセリフがダンスになったり、音楽になったりした。

 

飲み会で発覚した出来事。ニュージーランド出身の参加者がいて、彼は、高校時代に所属していたクラブが、シアタースポーツ。絹川友梨さんがやっている即興演劇のクラブだ。取手の話をしたり、シアタースポーツの話をしたり。

 

こんな風に、宮沢賢治の世界を、自分たちの方法で少しずつ理解していく作業が続いている。今やっている作業をもとに、4月にプラネタリウム劇場「音とカラダで銀河鉄道」ができあがる。

 

これをさらに発展させて、5月、6月の鳥取でのワークショップを経て、7月に倉吉でも、1日限定の「門限ズの銀河鉄道ワークショップ」を行い、それをさらに発展させるべく、8、9、10月にも鳥取でクリエーションやリハーサルが行われて、11月2、3日に、とりぎん文化会館の様々なエリアを活用する住民参加の公演になる、という流れになりそう。この11月の公演は、混在舞台、インクルーシブ・オペラ、総合限界芸術。なんて呼ぶか、考え中です。