野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

香港がよんでいる

4月の香港のことで、池田邦太郎さんと電話で打ち合わせをする。また、6月29日の豊中での公演のチラシを作成するために、奥田扇久さんとデザインの打ち合わせをする。この公演、「香港組曲」という仮称で、野村が3ヶ月、香港の福祉施設に滞在した体験をもとにしたドキュメンタリー・ダンス公演になる。ダンサーは、砂連尾理さん、佐久間新さんの二人で、野村誠の音楽が加わる。以前、「砂連尾➗野村誠」という公演をしたことがあるが、これは、「砂連尾 VS 佐久間➗野村誠」という公演になる。ところが、この3人だけの公演のはずが、香港からゲストがいっぱい押しかけてくる。

 

ドキュメンタリー・ダンス「香港組曲」でも悪くはないが、しかし、「香港組曲」は漠然としているかもしれない。「香港日記」の方が近いかもしれない。「巨大福祉施設滞在記」と言った方がいいかもしれない。そんなことよりも、何か鍵になる言葉があればタイトルになるかもしれない。「天才は孤独」、「問題行動が世界を変える」、「よそ者になるための練習曲」。i-dArtは広東語で「愛不動藝術」なので、これをタイトルにしてもいいかもしれない。そういえば、17通りの自分に出会う香港組曲「ヨソモノになるための練習曲」っていうタイトルを考えてたんだっけ。

 

本日は、自宅。来週は、十和田でピアノを弾くツアーをするので、とりあえず、ピアノをたくさん弾いて、調子を整える。と言っても、ツアーの内容は、その場で作曲していくので、練習するわけではない。色々なピアノの弾き方や姿勢や音色を確認したりする。昨年の9月に中川賢一さんと2台ピアノのコンサートをして、どうして中川さんはあんなに椅子が高くて弾けるのだろう、と不思議に思って以来、ピアノの椅子を極端に高くして弾いてみたりして、フォーム改造を試行錯誤している。重心の位置を変えたり、肘の高さを変えたり。

 

双葉山は腰高だった、という一ノ矢さんの言葉を聞く以前は、ピアノを弾くのは腰でと思っていたし、農耕民族の重心でピアノを弾くと思っていたのだけれども、双葉山の話と中川さんの演奏から、今は、少し腰高を試行錯誤中。明日は、中川さんの演奏会があって、その後に、ぼくの曲も演奏されるガムランの演奏会がある。中川さんの体の使い方も見て、また勉強しよう。明日の公演は、こちらです。

 

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