野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ホセ・マセダ

本日は、仕込みのため「釜ヶ崎オ!ペラ2」のリハーサルはなし。ということで、自宅で事務作業。

夜は、京都大学東南アジア研究所で行われたフィリピンのキュレーターDayang Yraolaさんのレクチャー「From the archive to the field and back: Introduction to the Jose Maceda Collection」を聞きに行く。作曲家の田口元英さんがモデレーター。「千住の1010人」よりも遥か以前に、数百人以上の大アンサンブル曲「ウドゥロ・ウドゥロ」を作曲し、フィリピンの民族音楽を調査したホセ・マセダ。彼の膨大なフィールド調査をデジタルアーカイブする仕事をされているダヤンさん。そうしたアーカイブを、さらに、実験音楽サウンドアートの若いアーティスト達に再構築してもらう展覧会も企画。大変、面白い方だった。会場で、ブレイカ―プロジェクトの雨森信さんと会ったり、15年ぶりに作曲家/プロデューサーの恩田晃さんと会ったりする。その後、ダヤンさんを囲んで、お食事。19年前に、ぼくの「踊れ!ベートーヴェン」とホセ・マセダの「ゴングと竹のための音楽」を京都で演奏した時に、ホセ・マセダとは、色々お話させていただきました。あの時に、「We need a new theory of music」と仰っておられた。ぼく達アジア人は、アジアの新しい音楽理論を必要にしているんだ、というホセの言葉は、今もぼくの胸に響いています。フィリピンに行ったことないのですが、行きたいな、と思いました。