野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

釜ヶ崎オ!ペラ2リハーサル

朝、西成区民センターに向かう電車の車内では、ホセ・マセダの「ドローンとメロディー」を読む。25年近く前に読んだ時には、知らなかったガムランやタイ音楽の用語の意味が分かるので、当時はこれをどう思って読んでいたのだろう?と同時に、フィリピンやベトナムなどの音楽に関する専門用語は、分からないので、これは、後で調べながら読まないと、全然わからないなー、でも、今はネットで検索すると、結構、動画も出てくるし、勉強しやすい世の中になったなぁ、と思う。

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釜ヶ崎オ!ペラ2」のリハーサル。13時開始なので、まずお弁当を食べる。色々な人と少しずつ会話。

まずは、第3幕の合唱の練習から。いきなり発声練習が、あまりにもアバンギャルドで、仰天する。単に各自で発声練習をしているのだが、ペンデレツキも吃驚!リゲティも吃驚!メレディス・モンクも吃驚!なんじゃこりゃ!合唱指揮の山本先生の指揮も、大変歌いやすい素晴らしい指揮で、「釜ヶ崎オ!ペラのテーマ」、「ふんが行進曲」、「あなた」という野村ワークショップで生まれた歌も、見事に練り上げられていて、数年前にイギリスのストリートワイズオペラの方が来られた時のワークショップで生まれた「ふるさと」も素晴らしく、そして、唯一のオリジナルではない「アメージンググレイス」でさえ、完全に釜ヶ崎テイストになっていて、オリジナルと言っても良いものに仕上がっていた。

その後、即興音楽と即興ダンスのワークショップをする。確定した部分が多くなってきたので、本番前日ですが、再度、原点を探る作業。ダンス講師の中西ちさとさんが、真剣に踊ってくれるので、集団のカオス即興がとても見応えがあるものになる。その後、第4幕のダンスシーンの確認など。

続いて、第1幕の天文学レクチャーに合わせての宇宙ガムランのリハーサル。ガムランの参加者が少なく、ガムラングループ「マルガサリ」のガムラン経験者が大半を占めている。そこで、ガムランやったことのない人にも、急に入ってもらって、教え合いながら「宇宙ガムラン」を演奏してもらうと、整然とされ過ぎていた演奏に混沌感が加わって、宇宙らしくなり、釜ヶ崎らしいザワザワ感が出てくる。

その後、影絵と詩の朗読のセッションの第2幕、ウッティさんと野村のピアノのセッションの確認などをして、ヘトヘトだけれども、20時には退出。

また帰りの電車で、ホセ・マセダを読みながら、家に戻ると22時をまわる。