野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

鍵盤ハーモニカと笙と子ども

本日、畑にてオクラ、伏見トウガラシ、インゲンを収穫。どれも緑で細長い。

柴田南雄の「日本の音を聴く」を読んでいたら、笙についての面白い記述。

源氏物語での「さうのふえ」は「左のおほい殿の御七郎わらはにてさうのふえふく」(宿木)など五、六か所ある(山田孝雄源氏物語の音楽」)。貴族のホームミュージックにおいて、メロディー楽器の横笛はふし回しが難しいからそれは大人が受持ち、笙はハーモニーを供給するだけだから子供の役だった、というのだろうか。


鍵盤ハーモニカを小学生がやるのは、平安時代からの伝統だったのか。

ちなみに、同じ本の中に以下の記述もあって驚いた。

わたくしは尚美のこども科で作曲を教えている子供たちを四谷の陶芸教室に連れていき、各自に、多少のアイディアを加えながら、この松岡氏の塤をお手本に粘度をこねて焼かせ、去年(1977年)の三月"children improvise"と称する集団即興の発表会をやった時、40分ほどのその演奏の最後を、各自の笛を吹きつつ思い思いの方向に消えていく、というアイディアで終わらせたのだった。

柴田さんは、子ども達に40分もの集団即興をさせたのか。記録残っていないだろうけれど、聴いてみたいなぁ。ぼくが小学3年生の頃かぁ。参加してみたかった。