野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

2000人の大観衆

昨夜の10時、ヘルのレゲエバンドがライブをすると連絡があったので、鍵盤ハーモニカを片手に行ってみる。小さなライブハウスでライブだと思い込んでいたら、警備員が多数いて、バイクもすごい数停まっている。野外ステージのようだ。

警備員に制されるのを、ゲストで出演すると、強く主張して、中に入ると、客席最前列には、高さ2メートルの金網があって、ステージに若者が詰め寄らないように、警備員が多数配備されている。若者たちは、満員電車のようにぎゅうぎゅう詰めで、2000人はいそうな感じ。

ステージ上で、司会者が、日本からのマコトというのが来るはずなんだけど、と言っている。それを聞いて、そのままステージ最前列に、「ぼくがマコト」と叫んでいたら、そのままステージにあげられる。

で、二人の司会者にインドネシア語で話しかけられ、「日本から来たマコトです。シェギードッグの友だちです。鍵盤ハーモニカを吹きに来ました。ありがとう!」と叫ぶと、客席は大盛り上がり。そのまま、演奏することになり、バックバンドがレゲエで伴奏してくれる。

司会者に、何か聞かれて、よく分からなかったら、その言葉を同じ発音で叫ぶと、また、歓声。そのついでに、「ジョグジャ大好き!」とか、「イェー」とか叫んで、また盛り上がる。

司会者の人に、「日本からのマコトでした。どうもありがとうございました。」とコールがかかり、退場。

すると、シェギードッグの演奏が始まる。どうも、このバンド、地元の人気バンドだったらしい。観客は、一緒に歌って、踊って、大盛り上がり。ステージ上から水の入ったペットボトルを客席に投げると、若者は飛びつくように受け取る。

数曲進んで、また、ぼくが呼び込まれて、「日本からの友人です。まことーーー」と紹介されると、また、大歓声。今朝、大学院でセミナーしていて、今夜はこれかぁ。ぼくの人生って、ふれ幅大きいなぁ。そのまま、曲の途中でアドリブソロも吹いたりして、退場。

人気があるのも、うなづける。歌詞の意味は分からないが、ボーカルのヘルの語りかけ方や立ち姿などを見ていたら、若者に希望や勇気を与えたりする感じが、十分伝わるからだ。

ライブ後は、多くの人に握手を求められ、そのまま、警備員がファンをとめる中、メンバーと車に乗り込み、帰路に着く。彼らは、今晩これから東ジャワにツアーに出て、明日は、別の町でライブらしい。なんだか、映画のワンシーンのようなキツネにつままれたような夜だった。

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