野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ジョグジャのレゲエミュージシャン

 明後日の芸大大学院でのレクチャーを、大学院生だけでなく、知人にもプレゼンしようと、案内を送る。
 午後は、アンキが運営するアートギャラリーの近くにある音楽スタジオDoggy Houseを訪ねる。TシャツやCDを売るショップ、ドラムやギターなどがあるバンドの練習用スタジオ、オフィスなどがあり、外に若者がたむろしている。ジョグジャのローカルバンド「シェギードッグ」のヴォーカルのヘルさんは、多重録音で、レゲエやスカ風の曲を作っていた。ぼくは、その音源に合わせて、鍵盤ハーモニカを吹く。
 その後、メス56にも寄る。そこで出会った人が、最近、オーストラリアから来た即興系のミュージシャンが、ジョン・ゾーンコブラをやっていたが、あれは、やっている人が楽しい、と厳しいコメントをしていた。彼に、今晩、スラマット・グンドノのパフォーマンスを見に行くと言ったが、あまり、好感触じゃなかった。伝統に根ざしたコンテンポラリーは、ジャワ人にはイマイチなのか、と思い質問してみると、うん、彼が有名だから気に入らないのかもしれない、とのこと。
 スラマット・グンドノのパフォーマンスをクダイクブンに見に行く。音響が酷いが演奏は良い。存在感もあり、観客との即興的なやりとりも良い。入場料は投げ銭だったようだが、遅れて行ったので、投げ銭のかごの存在には気づかなかった。ソロから来ていた精神と身体の探求をする瞑想する舞踊家パッ・プラプトにも6年ぶりに出会う。
 今日の一言。ジャワの伝統芸能は、上書き保存されている。