野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

あいのてさんロンドンデビュー@cafe oto

ロンドンで、あいのてさんのライブが実現しました。このブログに、書き込みで紹介してもらったcafe oto、本当に素敵なスペースで、こんな形でライブが実現するのも、本当に嬉しいです。共演のClive Bell(尺八)は、Hugh NankivellやMichael Parsonsからぼくの話は聞いていたようです。リコーダーを尺八に持ち替えた寺内大輔くんのようだ、との評判。

あいのてさんのセットは、1部のクライヴの尺八がまったりしていたので、思いっきりハイスピードで飛ばしていった。それでも、平然とついてくる片岡祐介の石の演奏。ストロー笛では、「どすこいは関係ない」とかも、若干英語にもしたけど、基本的には日本語でやっても大丈夫。というか、そもそも、あいのてさんのライブは、2歳とか3歳とか、まだ、そんなに言葉が堪能じゃない子どもも楽しむわけだから、言葉の意味が通じなくても、大丈夫なはずなのだ。最後に「CD買ってよ、ねえダーリン」を同時通訳版で、吉野さつきさんが通訳。朗々と歌い上げるビッキー(青のあいのてさん)と淡々とした吉野さんの訳のコントラストがおかしい。

尾引浩志ホーメイ/イギルによるソロ、野村誠の鍵ハモソロ、片岡祐介の木琴と野村のピアノによる「くつがえさー音頭」と、3人のフィールドを一つずつ味わう夜のあいのてさんコーナー。

そして、コラボレーションとしては、「ホエールトーン・オペラ」の第2幕より、「Hippo in the bath」を、「Prelude for the hippo」を加えた形で、Chris Dowdingのトランペットをゲストに加え、門限ズメンバーも加わったツアーメンバー全員で演奏。また、山口で作曲して以来演奏され、何度も再演され続けている「まえまちアートセンター」を、門限ズも加わった形で、ロンドン初演。この2曲は、今回のツアーで何度も演奏することになりそうな2曲だ。そして、Clive Bellとあいのてさんのセッション。何も決めずに即興で。じっくり味わいたい気持ちもあったが、色んなシーンを楽しみたかったので、どんどん曲調を展開させ、クライヴの尺八は、非常に柔軟なので、ちょっと合わなさそうなことがやってみたくなって、クライヴが尺八を吹いている横で、野村が尺八を吹いている身振りと声によるエアー尺八を始めてみた。これが、なかなかヘンテコリンで、気がつくと片岡さんもエアー尺八というシーンになったりして、なかなかスリリングなセッションになった。

「ペットボトルメモリー」で終わり、アンコールがあったので、「カラダディスコ」で締めくくり。

お客さんもいっぱい来ていただき、しかも、静かに聴き入った上で、演奏が終わると大歓声。本当に本当にうれしいライブでした。