野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

桃太郎の面白いところ

23日(日曜日)の山口県立大学でのガムラン公演のリハーサル。明日から山口入りです。

さて、「桃太郎」は何が面白いのでしょう?これが、あまりうまく説明できないのですが、


野村誠の共同作曲の手法を基に、演奏家自身が作曲に参加して作り上げた音楽。野村誠の共同作曲の手法の現時点での集大成的な作品とも言える。

マルガサリガムランの音楽家集団だが、芝居、演出なども、全てマルガサリのメンバーが行った。だから、全演奏家が演出家としても関わり、俳優としても出演しながら、しかし演奏家である、ということをやっている。

だから、楽器を演奏している人が、前に出てきて芝居をしたり、芝居をしていた人が、楽器を演奏したりしながら、劇と舞踊と音楽が進行していきます。

民族音楽学者の中川真の研究が、作品の中に導入されている。(十津川村の盆踊り、サウンドスケープ、奈良のお田植え神事)

●5年という長時間をかけて創作され、その後も再演する度にアレンジを加えられて、常に現在形にアップデイトされていく作品。年月をかけて改変され、新しい伝統芸能のようになりつつある。


こういったところが特長ですが、うまく魅力を説明しきれないので、皆さん、見に来てね。