このホールは、日本で唯一のジャワ・ガムランのフルセットを所有する公共ホールです。
日本中のほとんど全ての公共ホールは、グランドピアノを所有しています。また、かなり多くのホールに、パイプオルガンがあります。しかし、インドネシアのガムランのフルオーケストラを買い揃え、それを市民に開放していくホールは、ここだけです。非常にユニークです。
グランドピアノの値段は、1000万円以上で、パイプオルガンになると、さらに一桁上の額になりますが、ガムランはインドネシアのルピアに対して日本の円が強いので、300万円程度で手に入るわけです。
そこで、2003年より毎年夏には、ガムランを使って、非伝統音楽を探求するワークショップをやっています。
今日は、ぼく以外に、林加奈さん、柏木陽さんにも来てもらいました。
演出家・俳優の柏木さんは、今日だけワークショップに特別参加です。
このワークショップ、1年目は、7人ほどの参加者でした。2年目は、15人ほどに増え、3年目には、17人ほどに膨れ上がり、今年は25人の参加者がいます。毎年、続けて、定着してきた感があります。
1年目に3歳だったもっちが、6歳になっています。当時はいなかったもっちの妹さんも、今では2歳です。2年目から参加のタクミやコハルちゃんが随分大きくなりました。
1年目に参加のタケオくんが、3年ぶりに参加。
特に指示がなくても、ルールや決め事がなくても、みんなが勝手にガムランを鳴らしたりして、そういう場が自然にできてきました。
今日は、ボナン(ベッドのような木枠の中に、突起のついた鍋のようなものが並んでいる楽器)を演奏する人の上に、座布団で邪魔をしていく演奏法がかなり流行りました。
一方で音楽とは無関係な机の上をスイスイ這う動きも、出てきました。
柏木さんのワークショップで、だるまさんが転んだをしながら、途中でガムランエリアを通り過ぎていく、というのもやりました。
4時にワークショップが終わった後、しばらく残りたい人は残っていいですよ、としたら、楽器をやったり、みんなが雑談したり、肩揉みの時間になったりして、5時半くらいまで残っている人もいたりしました。
さっき加奈ちゃんが年齢のことを言っていたので面白かったのですが、10歳未満と、30代の人が圧倒的に多いのです。10代はタケオくん一人。20代は学生の人など少々。そして、40代以上というのが、全然いないという感じでした。かなり、はっきりとした年齢構成になっていました。昨年までは、平日の夜に設定していましたが、今年は平日の昼間に設定したので、その辺が影響しているのかもしれません。
とにかく、面白く始まりました。
明日には、アナン・ナルコン(タイ)、ヨハネス・スボウォ(インドネシア)が到着です。楽しくなってきました。