野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

仏教大学

仏教大学の特色ある大学づくりプログラムで、午前2時間、午後3時間の講義をしてきました。林加奈さんと二人で。
協力しているのが、京都の音楽療法NPOです。

朝、寝ぼけながらの話から始まり、林加奈との即興演奏が途中で、ぼくに背中を押されると林加奈が声を出すシーンになり、そのうち林加奈が学生の体を触りに行ったら、学生も声を出し始めて、そのまま、触ったら声を出す展開になりました。触る人は演奏家なら、触られる人は楽器です。楽器と人間の関係を、やってみて、色んなことが感じられました。人間のカラダを触っているときの気分で、ピアノを触ってみると、いろんな気分の音が出せる、といった話です。ま、ぼくの場合、いつもピアノや楽器を触っているときは、生き物を触っている感覚はあります。

その後、老人ホームでの共同作曲の話、動物との音楽の話、それから、いろいろ楽器を使って、セッションしました。ヒューとやった楽器を使ったスイッチもやってみました。どんどん曲が盛り上がっていって、それが面白かったなぁ。それから、最後に、椅子とりゲームで、負けた人から順番に一小節ずつ歌を作っていくのをやりました。椅子とりゲームが進行するにつれて、歌ができていきます。できた歌の歌詞は、

京都は暑い・冬は寒い・はやく冬になーれ・でも暑いのはいやだな・今を楽しめ・ウォウ、ウォウ、ウォウ・つじりのアイスが食べたいな・みんなで行こうよ・5食

でした。5食は、五号館にある学食らしいです。今度チャンスがあったら、椅子とりゲームでインストの曲を作ってみたいものです。

学生も、NPOのスタッフも、仏教大学の先生も、みなワクワクしていて、出す音や、反応も、とてもフレッシュで、こちらが教えに行っていたのですが、ぼく自身がもらうものがいっぱいあって、全然疲れませんでした。こういう講習会なら、大歓迎です。

林加奈さんと一緒に即興演奏するのは久しぶりでしたが、彼女曰く、ぼくの演奏は相当独特なのだそうです。これも新鮮な気持ちで味わえました。