野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

あさ 9人の動き回るプレイヤーのための うろうろナイン

朝5時半に起床。始発の新幹線で広島へ。広島市現代美術館に9時着。寺内大輔くん(広島大学准教授)、三宅珠穂さん、広島大学の学生さん達による広大音遊び団と、リハーサル。リハーサルと言いますが、曲は全部、この場で口頭で伝えながら作っていきました。できあがった曲のタイトルは

「あさ 9人の動き回るプレイヤーのための うろうろナイン」

というもので、タイトルが示す通り、9人のパフォーマーが、会場の一ケ所に留まるのではなく、あちこちウロウロしながら、楽器を色々変わります。楽器は、展覧会場にある瓦、湯笛、塩ビ管、プリペアドピアノ、その他の様々な楽器、ボディパーカッション、声、など。時には単純なルールで、時には指揮者に合わせて、時には周りの音を聴きながらの即興で、時にはスコアスクローラーの動く楽譜に合わせて演奏するのです。

この「うろうろナイン」のような整然としているというよりは混沌に近い即興演奏を、しかもプロの音楽家だけでなく学生達が混じった即興演奏を、子ども達が最後まで飽きずに鑑賞してくれたことは、ぼくらにとっても、学生達にとっても貴重な体験でした。演奏する人々の出すポジティブなエネルギーが、子ども達に伝わったのでしょう。演奏会終了後、観客の子ども達も大人達も、もの凄く楽器を触って、音を出して楽しんで行って下さいました。嬉しい限りです。

1)野村誠ソロ
2)寺内大輔ソロ
3)三宅珠穂ソロ
4)野村+寺内+三宅トリオ
5)寺内「耳の音楽」
6)全員で「Nomadic Lesson」
7)全員で「あさ 9人の動き回るプレイヤーのための うろうろナイン」

広島の皆さん、ありがとう。寺内くんの以下の本、お薦めです。

[rakuten:hmvjapan:11849037:detail]




閉館後は、瓦楽器のメンテナンスの後、プリペアドピアノのレコーディングをしました。プリペアドピアノを演奏する機会は、貴重です。

広島での展覧会は9月23日まで続きます。最終日の9月23日に、ソロライブしますよ。
http://www.hiroshima-moca.jp/main/ongakushitsu.html