野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

Action!芸術家と子どもたち

にしすがも創造舎での子ども向けワークショップ。片岡祐介さんと。2歳児〜4年生までの子ども+親という構成で、親子合わせて40人近く。

京都女子大の時の教え子の塩ちゃんが、見学に来てくれました。
それから、ぼくは別室にいたので分からないのですが、片岡さんの高校の後輩の正木ちゃんが、片岡さんをサポートしてくれていたみたいです。

最初に鍵盤ハーモニカの即興演奏から初めて、途中で「あいのて」でやった「カラダ・ディスコ」なども演奏して、そのままものさしを演奏したりしました。ものさしをビヨーンとやるだけで、大笑いする子どももいました。

美術家の小沢剛くんが子どもと奥さんと3人で来ていました。2年前にフランスのリールで一緒になって以来、久しぶりです。子どもは大きくなっていましたが、小沢夫婦は、2年前から時の流れを感じさせず、相変わらずな感じでした。あのときは、ぼくたちが滞在したレジデンスの鍵で、いろいろトラブルがあって、大変でした。小沢くんは、ワールドカップと入れ替わりで、ドイツから帰って来たそうです。

1時間のワークショップなのですが、2歳から10歳までの子どもが20人いると、人によって時間感覚が随分違うようです。部屋の隅っこでなかなか場に馴染めなかった子どもが、終わった後も、最後まで会場に残って遊んでいたりします。40人の中で、演奏会ならばいいのですが、ワークショップとなると、全員のペースに合わせることもできないので、個人差が随分出てくるな、と思いました。で、テレビというのは、その全員のペースのどれでも満足いくようなところを目指すマスコミュニケーションなわけですが、少人数との関わりに重点を置くワークショップでありながら、人数が多いので、マスコミ的なアプローチになりやすい40人という人数で、どうやって関わっていくかは、結構、悩めるところです。

自分的には、やはり、演奏を聴いてもらうというところと、自分自身の音楽に対する姿勢を、とにかく提示すること、それから、少しでも、その場で子どもたちがやったことから、吸収すること、子どもたちから出てきたアイディアを誉めること、くらいかな。鉛筆を使った新奏法を見つけた子どもがいて、それは番組に生かそうと思います。

次回からは、尾引さんと片岡さんによるワークショップです。