昨年行われた「介護する人される人のための芸術出張講座 アートデリバリー講座」の記録冊子が届いた。NPO芸術資源開発機構が行ったワークショップをまとめたもの。
ワークショップのドキュメントをまとめることは、非常に重要だと思う。
例えば、６０年代には、様々なパフォーマンス、ハプニングと言われる脱芸術的な試みがあった。ところが、そういったものは、ぼくがそういったものに興味を抱き始めた８０年代には、あとかたもなく姿を消していた。Fluxusとか、ハイレッドセンターとか、the scratch orchestraの活動とか、タージマハール旅行団とか、水牛楽団とか、寺山修司とか、すべて過去の出来事で、全くリアルタイムにその活動を体験することはできなかった。だから、文献に残っている数少ない情報から想像するしかなかった。
ドキュメントがなかったら、こうしたハプニングは、次の世代に全く受け継がれなかっただろう。
ということで、ワークショップや形に残りにくいパフォーマンスを、きちんとドキュメントすることは、本当に重要だと思います。そうでないと、昨年行われた多くのワークショップは、その時その場にいた人だけの体験として起こったことで、その時その場にいられなかった人には、全く触れることのできないことになります。その時、その場にいる、ということは、本当に大きなことですが、冊子にまとめることで、その場にいられなかった人が、１０年後とか２０年後に影響を受けて、何かが動いていく可能性が生まれます。
ぼくを含めて、様々なアーティストとのワークショップの内容を丁寧にドキュメントしていますし、講演やトークセッションのテープ起こしもあります。
興味のある方は、問い合わせて取り寄せてみる価値があると思います。
npo芸術資源開発機構
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