野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

釜芸校歌/異能者たちの住むところ

大阪のゲストハウスのふりをしているココルームに行く。西成でカフェのふりをしているココルームに行く。本日は、釜ヶ崎芸術大学。大学のふりをしている釜ヶ崎芸術大学に行く。アートプロジェクトのふりをしているココルームに行く。ココルームは、えととばとこころの部屋が正式名称で、声と言葉と心で、それはまさに「詩人の家」なんだけど、詩のプロジェクトをオープンに開いていくために、いろいろなふりをしている。この場をつくること自体が、詩作なんだと思う。紙の上に言葉を書くこと、言葉を声に発することも詩だけれども、生きること自体が詩になることもある。上田假奈代という詩人は、もっとも開かれた詩人だ。その開かれた詩作の中に、今日も我が身を投じた。

 

今日の講座の講師は、野村誠と倉品淳子。ぼくたちも講師のふりをしている。今日は釜ヶ崎芸術大学の校歌を作りたい、とのこと。半屋外のスペースでのワークショップ。確かに、今まで「釜ヶ崎オ!ペラ」のテーマ曲とかは作ったけど、釜ヶ崎芸術大学の校歌はなかったか。校歌の歌詞が、昨年6月のワークショップで、A4で10枚分あった。ここから言葉をピックアップして作曲すれば校歌ができるが、それだったら、倉品さんがいる意味がわからない。とりあえず、倉品さんがいるから、演劇をしたいと提案したら、次の瞬間に釜ヶ崎芸術大学という演劇が始まった。そして、演劇の中で選ばれていった歌詞の断片。後半は、この歌詞で作曲したのだが、以前、音頭を作ったらしく、音頭っぽくならない方がいいとのこと。なので、曲調は音頭にならないようにした。コードを決めて作曲したいとのことで、自由にABCDEFGを言ってもらって、メジャーかマイナーかを言ってもらって、作曲。また、名曲ができた。

 

「異能者たちの住むところ 野村誠の香港日記」が我が家に届く。コロナで時間ができてようやく作れた2018年の香港レジデンスについての冊子。いろいろな人に読んでもらいたい。

 

今朝も四股1000回踏んだ。「どすこい!シュトックハウゼン」が話題になっていて嬉しい。作曲するの楽しみだなぁ。