野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

The Kyushu biwa tradition/門限ズ/ジョリヴェのガムラン

せっかく熊本に住んでいるので、継承者が数名という肥後琵琶をリサーチしている。肥後琵琶の琵琶ひきは、明治以降(当道座=盲人の職能団体が廃止以降)は「妙音講」という芸能組合に属していたそうであるが、「妙音」という言葉が面白い。絶妙な音とでも言うか。ちなみに、妙音天とは弁財天の別称とあるらしい。

 

小太郎さんとの話で少しだけでも名前を聞いた人を順番に調べている。ヒュー・デフェランティという研究者の話が一瞬出たので調べると、Hugh de Ferrantiという音楽学者で、我が家にあるThe Ashgate Research Companion to Japanese Musicという本に、The Kyushu biwa traditionを執筆していることに気づく。以前、筑前琵琶の川村旭芳さんが「世界のしょうない音楽ワークショップ」に参加された際、筑前琵琶の項目だけ読んで、そこに川村さんの名刺が挟んであった。やはり、本は読むに限ると、Hugh de Ferrantiさんの章を読むと同時に、The Last Biwa Singerという本も書いていて、それは肥後琵琶奏者の山鹿さんについてのものと思われるので、これは注文してみる。booklog.jp

 

これからコントラバスの四重奏を作曲するのだけど、その曲には肥後琵琶からぼくが吸収したエッセンスが詰まったものになる予定。

 

突然、門限ズのオンライン会議。秋に何かやる可能性が浮上。

 

今日は、ジョリヴェの《ピアノ協奏曲》を分析していた。2楽章の途中、以下の動画の11:09あたりからは、ジャワ・ガムランを模していると思われるのだが、似ていないから面白い。ついつい、何度も聴いてしまった。

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