野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

楽器は楽しい

自宅にて。今日あたりから確定申告の事務作業に取り組もうと思うものの、領収証の山に手をつける気になる前に、楽器を触る時間になってしまう。日々、楽器は弾いているけれども、今日は一日中ピアノを弾いていた。できるだけ練習と思って、ショパンヒンデミットバルトーク、バッハ、シェーンベルクなどの譜面を弾いて、指の運動。バルトークの《アレグロ・バルバロ》は、あんまり弾いたことなかったけど、すごく運動量の多い曲なので、こういう曲を弾いて、老けないように全身を使うのはいい。

 

そうやって練習しているうちに、そう言えば、3月3日に高松市美術館世界初演する《おむすび山の磬の祈り》で弾きにくいところがあったと思い出し、指づかいを決めて体に覚え込ませる。自分がピアノを弾く前提で作曲しているので、自分が弾けるくらいの技量で作曲するのだが、作曲していると書きたい音を書きたくなり、要練習の部分が色々出てくる。

 

ピアノもいいけど、サヌカイトの独奏を色々研究中で、どんなマレットで叩くかとどんなクッションの上にサヌカイトをのせるかを中心に実験していたのだが、先週くらいから、ギターやお箏の上にのせて実験を続けている。というのも、サヌカイトは糸をはって、その上に置くことが多いのだが、だったら糸をはってる楽器の上に置いてみるか、ということで、実験しているが、これが楽しい。お箏は、かなり色々試して、見通しがたってきた。

 

音楽評論家の秋山邦晴さんが、サヌカイトのための音楽を作っていて、高松市美術館の前の「城の眼」という喫茶店には、巨大な石のスピーカーがあり、秋山邦晴さんの音楽が流れたりする。秋山さんには、サヌカイトの作品もあるらしい。

 

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ピアノを練習して、サヌカイトをやったら、鍵盤ハーモニカも練習したくなって、気がついたら尺八を吹いている。「世界のしょうない音楽祭」を経て、以前よりも尺八の音がよく鳴る気がする。ちょっとコツをつかめたかなぁ。

 

確定申告の事務作業は、まったく進まなかった。楽器は楽しい。