野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

作曲おわりましたーー

2月25日の「世界のしょうない音楽祭」に向けて、作曲中です。プロの演奏家が、西洋楽器が、クラリネットトロンボーン、ピアノ、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラコントラバスで、ピアノ以外は、日本センチュリー交響楽団のメンバーが演奏。邦楽は、尺八、箏、三味線が、大阪音楽大学の邦楽専攻の先生と学生さん方(それに加えて、ガムランシタールの先生も加わって下さります)。これに加えて、ワークショップのパートが40名で8パート(1パート平均5名程度)で、金管、尺八、箏、三味線、シタール、弦(ヴァイオリン/ヴィオラ)、コントラバス、打楽器なのです。そして、これらのほとんどが、今回初めて触る楽器で、ほぼ全員が初心者です。

で、初心者ならば初心者なりに、そうした味を活かしての即興アンサンブルも可能なのですが、それぞれの楽器のプロの方々がいて、しかも楽器を教える気満々でいて下さるので、これは、全パート、初心者だけども、これくらいならば弾けるかな、という感じに作曲しました。どのパートも、演奏効果があって、短時間の指導でできるようになりそうな感じで、作曲です。16段のスコアを書いているのですが、上の8段は、ほぼ初心者でも頑張れば演奏できる8パート、その下の8段は、超絶プロの音楽家のための8パートです。東洋と西洋の楽器が出会うことも対比になるとは思うのですが、それ以上に、プロの音楽家と、楽器の初心者が出会うスコアを書いていて、そのコントラストに、ドキドキします。

初めて箏曲を作曲したのが1997年の「押亀のエテュード」なので、今年で20周年なのですが、20年後にこんな体験ができていることは、感無量です。明日のワークショップで音を聴くのが楽しみですが、明日、2時間で全部練習できるかなぁ、とスコアを検討しているうちに、少し簡略化されたり。しかし、明日は、忙しいことになるでしょう。

それにしても、地歌越後獅子」の手事にピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラコントラバスクラリネットトロンボーンを追加した今回の和洋がっぷり四つの「序曲」は、古典音楽を尊重しながらも、古典にこんなに色々書き足しちゃったーー、という内容で、原曲をご存知の方は、さぞかし驚かれると思います。冒涜していないつもりですが、書きたいように書きました。菊武厚詞先生より資料として送っていただいた「越後獅子」の録音音源に合わせて、何度もピアノで合奏してみて、合わせられることや、音の間違いがないことも確認しました。共演が、すごく楽しみなのです。感謝です。

深夜12時頃には、タイムリミットで、今回の完成ということにして、それから推敲とパート譜作成して、明け方3時過ぎに、なんとか譜面を送信。これで、明日、合わせができます。

2月25日のコンサートは、無料です。詳細は、こちら!
http://toyonaka.mypl.net/event/00000246214/