野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

だじゃ研とマルガサリの出会い/En-gawaオープニング/ホセ・マセダ

音まち事務局の吉田さん、長尾さんと大量のウイスキー瓶などを積み込み、六本木のサントリーホールへ搬入。

 

午後、野村の新曲《タリック・タンバン》のリハーサル。マルガサリガムラン)、だじゃれ音楽研究会(本日は第139回)、ゲストのほんまなほさん、鶴見幸代さんも加わる。初めての共演なのに、なんだか遠い昔からの仲間であったかのように、二つの団体が交わっていく不思議なリハーサルの時間。真剣な練習なのに、笑いもいっぱい。最後には、全部を見事に通すことができた。手応え120%、ここに相撲の岩本さん、ジャワ舞踊の佐久間さんが加わる。超楽しみ。

 

宮内さんの新曲のリハーサルを少し見学の後、En-gawaオープニング。東京なのに、インドネシアのような、とても美しく懐かしく、しかし新しい空間。マルガサリのパフォーマンスは、個人が作曲した音楽でもなければ、伝統音楽でもない。みんなのアイディアの集積としての即興パフォーマンス。こうした遊戯性や即興性がマルガサリの持ち味。観客を引き摺り込み、巻き込み、観客と演者の境界が無化する。こういうことがやりたくってEn-gawaをやったんだなぁ。

 

これでお疲れ様でしたーー、となりたいけど、さらにリハーサル。ホセ・マセダの《ゴングと竹のための音楽》をガムラン11人と龍笛コントラファゴットとで練習。疲れている演奏家たちを拘束して練習するんだから、指揮者のぼくの責任は重大。要点を伝えながら、どんどん曲を練り上げていく作業と、楽器同士の音量バランスなどの確認をして、どうすれば、すべての楽器の音が喧嘩せずに響き合うかのツボを探す。どんどん、全部の楽器の音が聴こえるようになる。ちょっとした工夫で、どんどん変わる。本当に面白く美しい曲。天国のマセダに聞かせたい。

 

マルガサリメンバーたちと夕食後、就寝。