野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

水戸芸術館にて

水戸芸術館へ行く。コンサートホールの高巣さん、中村さんの再会。弦楽四重奏の公開リハーサルを見学する予定だったが、諸事情でプログラムが変更になったらしく、現代美術センターで、黒澤伸さんのトークがあるらしく、そっちに変更。ぼくが黒澤さんに初めて会ったのが29年前。初めて水戸芸術館でお仕事したのが28年前。懐かしい顔ぶれもいっぱい。今回のトークは、30年前の曽根裕さんの《19番目の彼女の足》誕生秘話。28年前に聞いた話や映像もあり、懐かしい気持ちもいっぱいあり、当時を思い出す気持ちもいっぱい。当時、黒澤さんの自由な動きをフォローし支えていた森山純子さんも当時のような表情でそこにいて、時間がとまったかのようでもある。と同時に、2023年のアートの状況と照らしてみて、30年経っても新しいことや先駆的であることもあらためて確認。そして、30年前の水戸芸術館の予算規模と現在の明らかな違いも痛感する。

8月25日〜27日に、サントリーホールでご一緒するアート集団KITAによる日本の家とインドネシアの家が合体して壁がない空間で、KITAの皆さんと交流。今にして考えると、北澤潤くんと対面で会うのは、数年ぶりだったかも!(何度もリモートで会っていたので、そう思わなかった)まったり交流して、インドネシアの瓦を演奏したりもして、潤くんがサントリーにも瓦を持っていく、と言い出すなど、ここはアートセンター。アートセンターなので、知り合いに紹介されたり、演奏が始まったり、誰かとお喋りしたり、いろんなことが起きる。

 

美術家の中崎透さんとも再会し、高梨麻梨香さんのインスタレーションが今日から開幕なので、体験しに行く。地下のクラブだったスペースを使っての展示。普通にライブ会場に来たような錯覚する空間をそのまま生かしながら、そこで録音された水の音が加工なく、水の持つ暴力性や野蛮さをも体感できるような音で、低音を強調し巨大なスピーカーで流れている。麻梨香さんとも再会。少しお話もできた。

 

その後、黄門まつりで大変な人混みの水戸で、なんとかKITAの皆さんと合流し、夕食をご一緒しながらお喋り。8月25日に向けて、仲良くなれた。トークのこと、綱引きのこと、ゴルフのこと、いろいろ話をできた。