野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

《タリック・タンバン》解説ロングバージョン/dj sniffとのセッション

8月27日に世界初演となる《タリック・タンバン》のプログラムノートを800字で執筆依頼が来ていて、それは既に書き上げて提出した。これは印刷されてパンフレットに掲載される。しかし、800字では、この曲の背景となる考え方の氷山の一角しか書けない。ロングバージョンを発表すべきではないか、と思い、ウェブでいいので、ロングバージョンを発表したい、と提案させていただき、プロデューサーの三輪眞弘さんからも、ホテルや移動の時間に延々と書いていたら6633文字になった。書きたいことを書き切れて、新作への自分の態度を再確認できて気持ちも整理できた。

 

ポルトガル大使館での『Listening Biennial』のオープニングで演奏。フィリピンからキュレーターのDayang Yraolaがオンラインでトーク出演の後、ぼくのソロ。Listeningなので、冒頭にJACSHAの《ねってい相撲聞B.C.300》のソロバージョンのようなパフォーマンスの後、鍵盤ハーモニカ四股をして、その後、鍵盤ハーモニカで会場内を移動し響きを味わい、観葉植物と戯れる演奏ののち、鉢を叩いて演奏、壁を擦って演奏、テーブルを擦って演奏、演台を叩いたり擦ったりして演奏。ここまでで、約10分。dj sniffが加わりデュオに。電磁波を音に変えるマイクで室内の色々な電磁波から音をつくる音に呼応して即興。部屋の色々なところから音が出てくる。滋賀でもらった金属の楽器で床を転がしたり、擦ったりして音を出したりする。dj sniffの音に呼応して、色々な声色で声を出して、ここまでも約10分。最後の10分は、dj sniffのソロ。ターンテーブルや色々な発音体がよかったなぁ。いい共演だったので、dj sniffとは、またセッションの機会持ちたい。面白い企画をしてくれたダヤンに感謝。

 

だじゃ研の皆さんと円卓を囲んでの楽しいディナーの後、岡本さん、草本さんのお宅にお邪魔。熊本の里村さんとzoomで繋いで、お互いの家の壁紙を見せ合いながら語り合う。