野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

高松へ/長谷川隆子さん/サヌカイト

高松に来る。高松市美術館開館35周年記念のコンサートを担う予定。25周年記念のコンサートが坂本龍一さん、30周年記念のコンサートが三輪眞弘さんだったそうで、偉大な先輩たちに続いて、35周年を担当させていただくのは光栄であり楽しみ。

 

美術館学芸員牧野裕二さん、高見翔子さんに連れられて、ランチ。ここで、切り絵作家の長谷川隆子さんと音楽家の南口恵里さんと合流。長谷川隆子さんは、取手アートプロジェクト2006の「あーだ・こーだ・けーだ」に参加したアーティスト(当時は、三好隆子さん)で、16年ぶりの再会。2006年〜2007年にかけて、頻繁に会ってたし、取手では合宿状態で寝食を共にしてたので、16年も会わないなんて、想像もしなかったけど、本当に久しぶりに会えて嬉しかった。スポンジのトンネルを通り抜けたり、踏むと音がする飛び石を作ったりしていた三好隆子は、母親となり子育ても経て、切り絵でダイナミックに空間を構成する長谷川隆子になっていた。つもる話をいっぱい聞きたいけど、あっという間に時間が過ぎた。7月22日から個展が開催で、8月27日まで。どこかで高松来なくっちゃ。南口さんも、音楽家左官屋で、きっと面白い人だなぁ。

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サヌカイト(=讃岐の石の楽器)のリサーチに、宮脇さんのお宅を訪ね、サヌカイト演奏家臼杵美智代さんがサヌカイトの実演を聞かせてくださる。ぼくも、いっぱい叩かせてもらう。予想以上に余韻が長い楽器で、消音しながら演奏するのもいいし、響きを存分に味わうのもいいし、臼杵さんと即興で奏でるのもいいし、手で鳴らすのもいいし、楽器のポテンシャルを思い知らされる。インドネシアのメメットが石の音楽をしていたことを思い出す。

 

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美術館に戻り、課長の中北さん、学芸員の毛利さん、そしてアドバイザーの原久子さんと次々に会う。美術館のエントランスホールで、ピアノの音や空間の響きのチェック。いい感じだ。

 

牧野さん、原さん、高見さんとディナー。雑談しながらも、コンサートの構想もいろいろ語り合う。今日は、うどん食べず。