野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

フードと風土/温泉とモノレール/マセダ校訂譜

里村さんの仕事が休みで、今日は、つなぎ美術館に大平由香理さんの展覧会『波をつなぐ』を観に遠足(ドライブ)。

 

www.tsunagi-art.jp

 

日本画で色彩豊かに描かれる風景。色が印象的。地域の人に取材して「フード(food)」と「風土」をリサーチした作品。地元で取れたもので顔料を作って描いたもの。観客が描いたものを付け加えていく参加型のものなど、地域おこし協力隊として移住してからの3年であり、コロナの3年でもある中で、試行錯誤して土地と対話してきた成果展。形や構図を試している感じがあり、形も構図もないような絵でもいいのかもしれないし、逆に、形や構図がもっと特別になることもあるのかもしれない、とも思った。

 

海を見たり、散策したり、温泉に入ったり、リラックス。明日、荒井良二展に向けて創作できそうなインスピレーションをもらった津奈木への「旅(じゃあにぃ)」ができた。温泉は、別料金(100円)払うと、武内明子さんの絵が描かれているモノレールに乗って、山の上の温泉に入ることができる(里村さんは、今度、熊本市現代美術館で武内さんの展覧会を担当するらしい)。見晴らしもよく、疲れもとれる。水俣の素敵なジャズの流れる喫茶店で晩御飯。

 

ホセ・マセダ作曲《Music for Gongs and Bamboo》(1997)の野村誠校訂版のスコア&パート譜が完成。マセダの譜面の様々な謎に自分なりに方針を固めて整理してみた。今回はこれでやる。関係者に送付(8月27日に、サントリーホールで指揮するよー!)。