野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

碧水ホール3部作

ガムランのための新曲を構想中。2004年8月1日に碧水ホールで発表した《だいんだいん》(22分)、2005年8月28日に碧水ホールで発表した《さるう》(19分)、2006年8月27日に碧水ホールで発表した《青ダルマどん》(14分)と3本のDVDを見てみた。いずれもワークショップで創作したガムラン作品。《だいんだいん》については、フィルムアート社の本の中で書いたことがあったが、この3作品とも信じられないほど様々な実験を行っている。20年近く昔の自分たちは、滋賀県の水口町で、こんなにガムランの可能性を切り拓く実験をやっていたのかと驚くばかり。そして、こんなにマニアックな実験をしているのに、この3公演どれも観客がいっぱいで、びっくりした。《さるう》のエンディングで片岡祐介さんがクンダン(太鼓)を叩きながら「碧水ホール、碧水ホール、館長は苦笑い」と唱える演奏が本当に味わい深く、しびれた。素晴らしい。

 

ということで、今日は、この3部作に触発されて、次々と新曲のスケッチをした。

 

『高校数学でわかる線形代数』を読了。とても読みやすい本だったが、最後の章の「量子力学との関わり」だけ、いきなり高度になって、シュレディンガー方程式について、端折りすぎなので、そこは別の本で勉強しよう。

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