野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

《踊れ!ベートーヴェン》再演前夜

京都に移動。京都芸術センターでリハーサル。抗原検査の結果は陰性で、明日の本番に出演できる。まずは、ほっとする。

 

リハーサル開始までの30分ほどの時間、前田珈琲に立て篭もり、紅茶を飲みながら、リハーサルに備える。《踊れ!ベートーヴェン》という曲は、前半と後半は楽譜に書かれて確定しているけど、中間部に毎回その時のゲストが乱入する自由なシーンがあり、そこだけは、楽譜に書かれていないので、その都度つくらなければいけない。今回は、瓶原の音楽サークル「ギター部」の人たち、ミカノハラ・ガムラン・プロジェクトに関わる子どもたち、瓶原で古民家を改装してオルタナティブスペース「やぎや」を運営する炭本伸子さん、といった方々に登場してもらうことを決めているが、具体的なステージへの登場の仕方や退場の仕方、前のシーンとのつながり方などは、ぼくが整理して伝えていかないといけない。リハーサルを最大限に効果的に使うために、カフェで脳内シミュレーションし、変更点などを脳内整理するこの時間が大切。

 

リハーサルで、そうした入退場の段取りなど確認事項をチェックして、子どもたち理解してくれたかな?と不安もありつつ、20分を超える大曲《踊れ!ベートーヴェン》を前編通して演奏する。顔馴染みの滝口さんが舞台監督で、いろいろ心強い。

 

會田瑞樹さんの新曲《都市生活者のための子守唄》は、とてもmeditativeで心地よく夢と現実の境界に誘われる。240拍単位のループの世界と、楽器と声の編みなす響き。スマホの灯りだけになるシーンや背後からの照明だけになるシーンなど、照明効果も印象的だ。マルガサリのパフォーマンスは、印象的な動きが数多くあった。

 

東南アジアモードにシフトすべく、會田くんと二人で、タイ料理を食べてから、ホテルにチェックイン。