野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

《コントラバスのことば》書き上げる/《アコーディオン協奏曲》日本初演が待ち遠しい

台風が接近の熊本にて。庭にある鉢など台風で飛びそうなものを倉庫に片づけ、台風に備える。室内に籠り、黙々と作曲。大相撲も少しだけ観戦し、将棋も少しだけ観戦し、あとは作曲。新曲《コントラバスのことば》がほぼ完成。

 

野村誠コントラバスのことば》(2021)

1 コンバスくんの悲鳴

2 野良犬の遠吠え

3 言葉飛ばすコラール

おまけ カーテンコール

 

こんな感じの10分強の曲。1曲目の「コンバスくんの悲鳴」はバリトンが熱唱し、コントラバスが熱演するデュオ。2曲目の「野良犬の遠吠え」は、バリトンコントラバスヴィオラダガンバが、それぞれ独立して演奏する重なり合い。3曲目の「言葉飛ばすコラール」は、コントラバスの独奏の後に、バリトン、ガンバ、コントラバスで一音ずつ重ね合いながら、言葉をつくっていく。以上の3曲だけど、一応、カーテンコールのおまけがついていて、これも演奏してもいい。ということで、とりあえず、明日には推敲して脱稿したい。

 

2008年に作曲した《アコーディオン協奏曲》が、2月22日に豊中市立文化芸術センターで演奏される。2009年にドイツのエッセンで演奏されて以来で、日本初演。この演奏音源データをアコーディオニストの大田智美さんに送っていただき、ヴァイオリニストの巖埼友美さんに送った。ともみさんから、ともみさんへ。せっかくなので、ぼくも久しぶりにこの演奏を聴き直してみた。すごい気持ちの入った名演で、ぼく、こんな美しい曲を書いていたんだ、と驚いた。12年前にドイツで聴いたけど、録音で聴いてもいいんだけど、この音楽、生演奏で味わいたいなぁと思う。2020年3月に東京で予定されていた演奏会は、コロナで中止になり、2021年3月に予定されていた演奏会も中止になって、なかなか聴くことができないけれども、2月の演奏会が予定通り行われて欲しいなぁ、と思った。