野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

「演劇」の拡張/多様な「演劇」について

即興詩人で地域演劇を夢想するアーティストのマイアミくんと、路地をこよなく愛するアートコーディネーターの里村さんと3人で、換気がばっちりの今宮神社の炙り餅のお店で作戦会議。マイアミくんの演劇「都市の予感」のクリエーションに2月に参加させてもらった。2月27日、28日の二日間だけ公開になった奇跡の動画だったが、その後、視聴したいというリクエストが殺到し、現在は再び公開になっている。ぼくも、音楽、出演で参加している。

 

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マイアミくんと演劇のことを色々話した。そして、豊岡市長選挙のことも話した。「演劇」という言葉が、狭い意味での「演劇」を指すのか、それとも、もっともっと広い意味の「演劇」なのか。狭い「演劇」業界にはあまり興味がないけれども、マイアミがやるような「こんな演劇もあるのだ」というような演劇に、ぼくは興味がある。演劇「都市の予感」は、詩であり、態度であり、叫びであり、祈りであり、声であり、教えであり、学びであった。ぼくは、そんな演劇を渇望している。演劇の社会的な効果や経済効果について語るのもいい。でも、ぼくは、遊びであり、転覆であり、革命であり、冗談であり、破茶滅茶であり、ユーモアであり、深刻であり、恋であり、地域であり、命であり、言葉であり、空間であり、魂であるような、そんな演劇が見たいし、やりたい。そういう演劇を、世界中を敵に回してもやるんだ、という覚悟を持って、仲間を探していく。そんなことがしたいんだな、少なくともぼくは。そして、ぼくがイメージする「演劇」は狭義の「演劇」の枠に収まらないようなので、「演劇」を拡張したり、多様な「演劇」が許される演劇祭や劇場があると嬉しいな、と思う。