野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

日英音楽交流が隔週で続いている

年度末で、色々な〆切が押し寄せる中、昨日と今日の2日間公開のマイアミくんの演劇「都市の予感」のオンライン上演を、何度も再生して見てしまう。出会うこと、過ごすこと、失敗すること、場をつくること、空間を楽しむこと、生きることを考えること、図書館、都市、交わること、バラバラでいること、勇気を持つこと、ためらうこと、悩むこと、試すこと、しばられないこと、ときめくこと、声を出すこと、動くこと、遊ぶこと、教えないこと、、、、、、、こういう演劇を、こういう学校を、こういう地域を、こういう町を、ぼくは求めているということを、力一杯感じさせてくれる。これで終わらせないようにしていこう!こんな未曾有なプロジェクトが実現したことに感謝。声をかけてくれたマイアミに感謝だし、マイアミに巻き込まれていった仲間たちに感謝だし、マイアミにきっかけをくれた助成先にも感謝だ。

 

「都市の予感」で、都市とか人とか場について、散々味わっていた後に、人がほとんど住んでいない大自然の話に跳躍する。美術家の進藤冬華さんとコーディネートの里村真理さんとの昨年12月の北海道の芽武でのレジデンスの振り返りトークだ。3ヶ月前に同じ時間を過ごした人たちと、治水されていない川の自由奔放さや、ほとんどの川が管理されていることなどから、住むことについて、暮らすことについて、学び直そうとしている。人間は自然を侵略し自由に流れる川をほぼ根絶やしにし、和人はアイヌを侵略しアイヌの文化をほぼ根絶やしにした。そんな話もあれば、音楽のライブ性と美術について話したり、公共事業と企業の話になったり、本当に色々話した。芽武レジデンスの報告冊子の中に登場させる予定。

 

イギリスでヒュー・ナンキヴェルとエマ・ウェルトンがやっているワークショップ「Aubergines」と野村が日本でやっている「千住だじゃれ音楽祭」の合同企画の4回目。今日も、日本から10人ほど、イギリスから10人ほど集まって、歌ったり、演奏したり、交流する時間。これがだんだん定着してきた。こうして、お互いに自分の音をとって重ね合わせてコラボが続いている。来月、再来月も続けることになった。日本にいるのに、こうして2週間に一度、ヒューとエマと会って音楽ができるなんて、楽しいなぁ。

 

そして、またマイアミの「都市の予感」を見てしまった。今日だけで何回見ただろう。なんだか、色々な予感がする。ムズムズムズムズ。色々始まっていく予感がする。どうやら、新しい時代が始まったみたいだ。