野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ただいまシュトックハウゼンと対話&交渉中

《どすこい!シュトックハウゼン》という曲の作詞/作曲をしている。この曲を、お笑いテイストにするつもりはなかったのだが、徐々に、お笑いのテイストが増えてきている。花相撲における初切(禁じ手を紹介するコントのようなショー)のようなテイストになるかもしれない。低音デュオのパフォーマンス力/演技力の高さに触発されたり、タイトルに影響された部分も大きいかも。

 

シュトックハウゼンの名前を使って、シュトックハウゼンのレクチャーを題材にしながら、お笑いにするのは、シュトックハウゼンの本意ではないかもしれない。シュトックハウゼンは、911のテロの直後に語った発言が曲解されて伝わり、テロを賛美したと誤解されて、大きく非難されたことがある。だから、なおさら、シュトックハウゼンを題材にして、彼の思想や音楽観を歪めて伝えてしまうのではないか、と注意する必要がある。さらには、シュトックハウゼンが語った大相撲に関するレクチャーを題材にしているので、大相撲に関しても間違った解釈で伝えてしまう危険性があり得るので、そこにも注意が必要。でも、そこを踏まえた上で、野村の創作として、大相撲についてシュトックハウゼンが語ったことを野村がこのように理解した、という世界を提示できれば、と思っている。それにしても、《どすこい!シュトックハウゼン》というタイトルが導いてくれる世界もあり、とにかく作曲は楽しい。4月19日に完成して、5月19日に世界初演の予定。7年後の2028年には、シュトックハウゼン生誕100年を祝して、《オペラ双葉山 シュトックハウゼンの段》を上演したいなぁ。

 

《どすこい!シュトックハウゼン》を初演するバリトンの松平敬さん関連で、久しぶりにこの動画を見た。作曲家フランのオペラ。谷崎潤一郎の「鍵」。

 

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ウェブサイトをリニューアルする関係で、今は、旧ウェブサイトが見られなくなった上に、まだ新ウェブサイトが公開できておらず、急ピッチで作業を進めている。かつてのサイトに使っていたテキストを編集し直し、整理中。まもなく、復活します。

 

四股1000は、夜四股を実施し、夜10時半の開催。これまた、新鮮な体験だった。