野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

《日羅印尼中の知音》の動画公開/《ハイドン盆栽》の収録

1月17日に収録した《日羅印尼中の知音》の動画が公開になった。5回のオンラインワークショップで、日本、ルーマニア、インド、インドネシア、中国の音楽を少しだけ体験して、その体験をもとに野村が作曲。本番の時だけ集まって、ディスタンスをとって収録。海外旅行ができない今、こうして音楽で世界を巡れたのは貴重な体験だった。ありがとう。

 

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本日も収録。2019年、2020年に作曲した《ハイドン盆栽》より2番、4番、5番、8番、9番の5曲を収録。ピアノソロ。どれも1分程度のシンプルな小品で、もともとのハイドンのユーモアとかトリッキーなところをデフォルメしているので、シンプルだけれどもトリッキーで、いい感じで弾いても、どこかの落とし穴に落ちてしまい、何度も録音にチャレンジするが、なかなかノーミスで演奏できない。自分で作曲して墓穴を掘る。ミスを恐れて萎縮すると演奏が面白くなくなるので、とりあえず少々の弾きそこないは気にせず伸び伸び弾こうと思って弾いた。

 

その後、映像を担当して下さった日本パルスの山本さん、センチュリー響の柿塚さんと打ち合わせ。今後の映像の編集方針などを話し合う。

 

1 《ミワモキホアプポグンカマネ》(2017)

2 《ルー・ハリソンへのオマージュ》(2017)

3 《Slapping Music》(2017)

4 《ハイドン盆栽》 (2019-20)

5 《問題行動ショー》(2019)

6 《土俵にあがる15の変奏曲》(2019)

7 《迷惑な反復コーキョー曲 Beethoven 250》(2020)

 

という7曲の曲順が現在の案で、全部で約90分程度なので、一枚のアルバムだ。7年前に日本センチュリー交響楽団のコミュニティプログラムディレクターを始めた時には、まさか7年後にセンチュリー響のために作曲した作品がアルバム一枚分になるなんて、想像していなかった。ワークショップをやったり、オーケストラの新しいあり方を模索したり、オーケストラの可能性を探したりしているうちに、気がついたら、曲が増えていた。

 

これで3日間に渡って行われた全7作品の収録も終わって一息。なにせ7作品のうち6作品に出演なので、結構、練習も収録もハードだったけど、いい緊張感だった。明日から創作中心の日々が戻ってくる。ふうっ。関係者の皆様、おつかれさまーー。